ほくろ除去の疑問と正しい方法。自分で取るのは危険!
更新日:2025年11月10日 月曜日
ほくろ除去を考えている方へ。
見た目的にコンプレックスを感じるだけでなく、ほくろの数がどんどん増えたり、だんだん大きくなったり盛り上がってくると取りたくなりますよね。
ですが、ほくろを自分で取るなど、自己判断や危険なセルフケアは、思わぬトラブルや傷跡の原因になりかねません。ほくろだと思っていたものが何かの病気の可能性もあります。
ここでは、ほくろの種類や正しい見分け方から、安全で効果的なレーザー治療、切除縫合法まで医師の監修のもと解説。ご自身のほくろに適したほくろの除去方法を見つけるための第一歩を、ここから始めましょう。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
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- 気になるほくろ、除去して大丈夫?
- ほくろを除去する方法は?自分で取ることはできる?
- 医療機関でのほくろ除去方法
- タカミクリニックでのレーザーを用いたほくろ除去治療
- 皮膚科・美容皮膚科でほくろ除去を受ける際のよくあるお悩み
- まとめ
気になるほくろ、除去して大丈夫?

ほくろは誰にでもあるものですが、気になる一方、「除去して大丈夫?」と不安を抱えている方も少なくはありません。
一言でほくろと言っても、さまざまな種類・特徴があります。シミとの見分けがつきにくい場合もあります。まずは、ほくろについて知っておきましょう。
そもそも「ほくろ」って何?シミとは違うの?
結論から言うと、ほくろはシミとは全く別物です。
ほくろとは?
メラニン色素をつくり出すメラノサイトという細胞が変質し、「母斑細胞」として繁殖した良性の腫瘍のことです。医学的には「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」、もしくは「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と言われています。
色が濃く、盛り上がっているもの、黒色で隆起したもの、肌色で隆起したもの、または毛が生えているものや頭皮にできたものなど、さまざまな形態があります。
シミとは?
紫外線などの刺激によって、メラノサイトが過剰に生成したメラニン色素が皮膚に沈着してできたものです。
黒いものがほくろ、茶色いものがシミと大別できますが、シミだと思っていたら、実は茶色いほくろだったということも。実際は医師でも見極めが難しい場合があります。
シミ以外にほくろと間違えやすいものにイボや色素沈着もありますので、自己判断は禁物です。
ほくろはなぜ増える?増殖する原因と種類
ほくろには先天性(生まれつき)なものと、成長とともに増えていく後天性なものがあります。ほくろが増える原因の多くは、紫外線の影響だと考えられています。紫外線の刺激でメラニン色素だけでなく、メラノサイト自体が増えることで、ほくろ増殖につながるケースが少なくありません。ただし、ほくろの増殖理由はまだはっきり解明されていないのが実情です。
ほくろの種類は、ほくろ(母斑細胞)が増殖している場所により、大きく次の3タイプに分類されます。
- ・境界母斑(きょうかいぼはん)
皮膚の表皮と真皮の境目の部分で母斑細胞が増えるもの。 - ・真皮内母斑(しんぴないぼはん)
真皮内で母斑細胞が増えるもの。 - ・複合母斑(ふくごうぼはん)
表皮と真皮の境目部分と真皮内の両方で母斑細胞が増える複合型です。
その他にも、特殊なほくろとして、爪の根元にできる爪甲線条母斑や、ほくろの周囲が白く色が抜けたサットン母斑、青黒い青色母斑などがあります。
ほくろは除去した方がいい?見極めのポイント
では、ほくろは除去する必要があるのでしょうか?除去しても大丈夫なのでしょうか?
良性のほくろの場合
見た目で気にしないのであれば、除去する必要はありません。また、ほくろがだんだん盛り上がってくることがありますが、これはほくろの老化現象で、病気や悪性腫瘍ではありません。もし、ほくろが目立ち、審美的に気になるのであれば除去しても問題はありませんが、自分でほくろを取るのは危険です。自分で無理に取ろうしてほくろを傷つけると、炎症を起こしたり、悪性化するリスクがあるため、絶対に避けてください。
悪性の可能性があるほくろの場合
単なるほくろに見えて、実はメラノーマと呼ばれる皮膚がん(悪性黒色腫)であることもあります。その場合は手術が必要です。
以下の特徴が当てはまる場合は注意が必要です。
- ・左右非対称でいびつな形をしている
- ・直径6㎜以上ある
- ・短期間で大きくなっている
- ・色が均一でない
- ・色が以前より変わった
- ・短時間で硬くなっている
- ・表面から血や体液が出る
- ・足裏や爪の中など、通常できないような部位にある
ほくろが悪性黒色腫(悪性黒子型黒色腫、表在拡大型黒色腫、末端黒子型黒色腫、結節型黒色腫など)の場合は、しっかりと検査して確実に除去する必要があります。
その他にも、ほくろと区別がつきにくい病気は、脂漏性角化症、血管腫、皮膚線維腫などいろいろあります。
また、生まれつきの大きな色素性母斑(ほくろ、あざ)は将来的に悪性化する可能性が通常より高いため、ほくろの状態に不安を感じたら、早めに皮膚科で診てもらうことをおすすめします。
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ほくろを除去する方法は?自分で取ることはできる?
既にお話したとおり、ほくろを自分で除去するのはおすすめしません。最近では、ほくろ除去クリームやレーザーペン、お灸で使われるもぐさなど、市販のアイテムを使ってほくろを取ろうとする方も増えていますが、それはとてもリスクが高く危険です。
独自の方法で除去を試みても、完全にほくろを取ることは困難で、再発する可能性が高く、火傷や皮膚が化膿して、痛みや赤みを感じるだけでなく、ひどい傷跡になる事例が多数報告されています。
また、エステサロンでレーザーやオゾン、針や薬剤などで施術をおこなっているケースもあるようですが、エステでは、医療行為である「ほくろ除去」をおこなうことはそもそもできません。
ほくろが何らかの病気である可能性もありますし、誤った方法でおこなわれていた場合、痛みや腫れ、傷跡など残ってしまうリスクがありますので、注意が必要です。
ほくろの検査や除去は、必ず信頼できる皮膚科や美容皮膚科などの医療機関でおこなってください。
医療機関でのほくろ除去方法
医師の適切な診断により、良性のほくろであった場合、
- ・一般的な手術
- ・電気メスやレーザー治療
の2つの方法があります。
一般的な手術によるほくろ除去
一般的な手術(切除縫合法)では、メスを使用してほくろを切除し、縫合し、抜糸します。
メリット
ほくろを根元から完全に切除するため、再発リスクが低いことが最大のメリットです。また、切除した組織を病理検査に出すことで、悪性かどうかを正確に判断できます。
デメリット
ほくろの数倍程度の皮膚を切除し、縫合するため、傷跡が残ってしまうケースも少なくありません。
最近は、電気メスやレーザーによる治療が増えていますが、ほくろの大きさや深さが一定以上(5㎜以上)の場合は、切除縫合法でほくろを除去します。
電気メスによるほくろ除去
電気メスによるほくろ除去は、比較的多く行われているの治療法です。 電気メスではほくろを高周波の電気電気メスで削り取るように除去します。
メリット
出血も少なく、治療時間が比較的短く済みます。
デメリット
鋭利なメスで皮膚をえぐる切除縫合法と同様に、患部をえぐることには違いはなく、焦げ目ができるので、底の辺りが黒くなったり、皮膚が陥没するなどの傷跡を残すこともあります。
レーザー治療によるほくろ除去
現在の治療のメインは「炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)」です。これは皮膚に含まれる水分を蒸散し、ほくろの原因となる母斑細胞を焼き切る方法です。
メリット
局所麻酔をおこない、狙った箇所だけにアプローチできるため、肌へのダメ―ジも最小限の範囲に留め、患部の治癒も比較的早く、メスで切除した場合よりも傷跡が残りにくい治療法です。出血が少なく、患部を糸で縫う必要もないので、患者様の心身への負担が少ないのが大きなメリットと言えます。
デメリット
大きなほくろや、皮膚の深いところにあるほくろには、レーザーだけでは対処できません。
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タカミクリニックでのレーザーを用いたほくろ除去治療

ここからは、タカミクリニックで行っている良性のほくろを除去する治療をご紹介します。
タカミクリニックでは、「炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)」に、ほくろの色となっているメラニン色素だけに反応する「Qスイッチルビーレーザー」を併用しておこなっています。
タカミクリニックのほくろ除去方法
まず炭酸ガスレーザーでほくろを小さく削ります。これだけで取りきろうとすると、広めに削らなければならず、皮膚にくぼみを残す原因になります。一般的にはこれだけで除去しようとするクリニックがほとんどです。
ところが、黒い色だけに反応するレーザーを併用して、メラニン色素だけを蒸発させることで、周囲の正常な細胞にはダメージを与えず、最小限の処置でほくろだけを除去することができます。この施術をおこなっている医療機関は、まだごく一部であり新しい治療法と言えます。
毛が生えたほくろの場合には、脱毛用のレーザーで毛根を死滅させてからおこないます。また、ほくろが大きく盛り上がっている場合は、数回に分けて施術することもあります。レーザーで除去できる目安は5㎜くらいまで。それ以上の大きさの場合は、手術による切除も検討する必要があります。
施術時間の目安
ほくろ1個につき3分~5分(大きさや深さにより多少変わます)。顔だけでなく、首にできたほくろも簡単に取ることが可能です。
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皮膚科・美容皮膚科でほくろ除去を受ける際のよくあるお悩み

いざ、クリニックでほくろ除去施術を受けようと思っても、いろいろな治療法があるため、治療法のメリットやデメリット、料金や治療回数・ダウンタイムはどうなのか、どの医療機関にお願いすればよいのかなど、悩まれることでしょう。医療機関の選び方や気をつけること、よくあるお悩みを紹介していきます。
ほくろ除去治療を受ける際に注意することは?
ほくろの大きさや深さ、また盛り上がり具合によっては、電気メスやレーザー治療では対応できない場合もあります。まずは医療機関のホームページなどで治療内容や費用を確認しましょう。そして実際に訪れたら、しっかりしたインフォームドコンセント(正しい情報、治療の効果、かかる費用などについて説明を受けて、患者が納得して合意すること)をおこなうことが重要です。不安な点があったら、遠慮なく質問をして確認をしましょう。
またアフターフォローが充実していることも、医療機関を選ぶ基準にするといいでしょう。後悔を残さないためにも、納得して施術を受けることがなにより大切です。
ほくろ除去は保険適用になるの?
ほくろ除去で気になるのは「値段」や「保険でほくろを取ることができるか」といった点です。ほくろ除去は美容目的の場合は保険適用されず、自己負担になります。ただし、悪性の疑いがある場合、出血や炎症を繰り返している場合や視界を妨げる位置にある場合など、医師が医療的に治療が必要と判断した場合は、保険が適用になるケースもありますが、医療機関により違うため、こちらも事前に確認するようにしてください。
ほくろ除去治療のリスク・危険性は?
メスによる切除手術や炭酸ガスレーザーだけで施術した場合は、治療跡や皮膚の陥没などが残ることがあります。また、ほくろの大きさや深さによって、数回治療をおこなう必要があることもあります。ほくろが再発する可能性もゼロではありません。
こうしたリスクは、ほくろの状態や医療機関の技術や経験により、差があるのが現状です。受診の際には、デメリットについても確認をするようにしましょう。
ほくろ除去の治療に必要な通院回数
ほくろの種類によりますが、皮膚の深くまで色素があるような場合、レーザーでは一度で取りきれない場合もありますが、逆に、術後の陥没を残さないためにも複数回に分けて施術がおこなわれる場合があります。当院でも、治療跡をより目立たずキレイに仕上げるため、複数回の来院を推奨しています。
このあたりもほくろの個体差や個人差がありますので、自分のケースがどうなのか、しっかり医師に確認してください。
ほくろ除去の施術の痛み
治療法にもよりますが、基本的に部分麻酔をおこないますので、施術中に痛みを感じることはありません。個人差がありますが、施術後の痛みもほとんどありません。
また、レーザー治療では、麻酔注射ではなく、麻酔クリームが利用される場合もあります。
ほくろ除去の施術のダウンタイム
術後、レーザーで除去した部分は赤くなり、その後かさぶたになります。炎症を抑える軟膏を塗り、テープで保護し7日~10日はそのままに。その上からメイクをしてもOKです。徐々に患部の赤みはなくなり、少しくぼんだ部分も次第に盛り上がってきて、1ヵ月~3ヵ月ほどでキレイになります。
タカミクリニックでは、施術後の傷の治りを早め、色素沈着を防ぐために、レチノイン酸ゲルとハイドロキノンクリーム(いずれも医師の元で処方されるもの)などでケアをおこなうことをおすすめしています。
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まとめ
ほくろは、自己判断は非常に難しいものです。ただのほくろに見えても、実は専門的な診断が必要な場合もあります。
ただ、ほくろがあることによってコンプレックスを抱えてしまうこともあるため、安全かつ納得のいく形でほくろを取るためには、安易な自己流ケアやエステに頼るのではなく、クリニックへ相談しましょう。
美容皮膚科タカミクリニックでは、一つひとつのほくろの状態を丁寧に診断し、ご希望や悩み、ほくろの種類や状態に合わせて適切な治療法をご提案しています。ほくろを取りたいと思ったら、一人で悩まずご相談ください。
一緒に確実により美しくほくろを除去していきましょう。
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