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目の下のくまは老化のサイン!くまを改善するホームケア

更新日:2024年11月17日 日曜日

疲れて見えたり、老けて見える目の下のくま。20代を境に、急に目の下のくまが目立つようになったと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。一般的に「目の下のくまは寝不足のサイン」と思われがちですが、実は目の下のくまには3つの種類があり、それぞれ異なる原因があります。

目の下のくまは、年齢を重ねるごとに悪化しやすくなるため、しっかりとケアをすることが大切です。今回は、目の下にできるくまの種類とその原因、改善方法などをご紹介いたします。

「目の下のくまを消したい」、「しっかり寝てもくまが改善しない」とお悩みの方は、くまの原因と治し方、対策ケアを理解し、目の下のくまをメイクで隠すのではなく、根本的な改善を目指しましょう。

 

※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。

 

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目の下のくまのタイプと原因
 

目の下のくまは、大きく分けて3種類あります。茶色く見える「茶くま」、青く見える「青くま」、そして黒くみえる「黒くま」の3種類です。
くまを治すためには、まずはくまの種類とそれぞれの原因を知ることが重要です。

 

【1】「茶くま」の特徴と原因

茶くまとは、主にメラニンによる色素沈着が原因でできるくまのことです。

目の下の皮膚が肘や膝のようにゆるんで一カ所に溜まり、ちりめんじわのように色調が暗く見えている状態です。目の下の皮膚は頬などの皮膚と比べてとても薄く、少しの刺激でも色素沈着を起こしやすいデリケートな場所です。
そのため、朝起きて目を擦ったり、アイメイクを落とす際に強く擦ると、摩擦による刺激でメラニンが生成され、目の下の皮膚に色素沈着を起こしてしまいます。紫外線やスキンケア時の摩擦だけでなく、メイクの落とし残しも茶くまの原因になります。

年齢を重ねターンオーバーが低下すると、メラニンの排出が上手くおこなわれなくなるため、さらに色素沈着が発生しやすくなります。
茶くまは、コンシーラーなどのメイクで隠そうとしても、皮膚のゆるみや目元のしわが目立ちやすいため、メイクで茶くまを隠すのではなく根本的に改善する必要があります。

 

【2】「青くま」の特徴と原因

青くまとは、目の周りの血行不良が原因でできるくまです。

目の周りには多くの毛細血管が通っており、血行不良が起こると、血液がスムーズに流れずに滞り「うっ血」が生じ、青っぽいくまが現れます。特に寝不足になると血行不良を起こしやすいので、寝不足でできる青くまは、このくまのことを指しています。

顔の皮膚の厚さは部位によって異なり、目元の皮膚は平均0.6mmと非常に薄いため、皮下の状態が表面に影響しやすくなります。そのため、血行不良によるうっ血が生じると、酸素が不足した静脈が透けて見えることで、青っぽく見える青くまが生じます。

青くまの主な原因は、毛細血管の血行不良ですが、血行不良を引き起こす原因はいくつかあります。

・冷え

・生活習慣の乱れ

・ホルモンバランスの乱れ

・ストレス

・睡眠不足

・パソコンやスマートフォンの長時間使用

現代のデジタル社会では、スマートフォンの普及や、デジタル化によって仕事でパソコンを長時間使う人が多くなっているため、青くまに悩む人が増えつつあります。症状が軽度なうちは、血行改善をすれば青くまは改善するので、目の疲れを感じたからケアしていきましょう。
また、目元の皮膚のハリやボリュームが低下すると青くまが現れやすくなるため、青くま予防としてアイケアを取り入れることも重要です。

 

【3】「黒くま(影くま・たるみくま)」の特徴と原因

黒くまとは、年齢とともに目元の皮膚の弾力やボリュームが低下し生じるたるみやくぼみ、さらに目の下の脂肪(眼窩脂肪)のふくらみによってできる「影」が原因となり、目の下が黒く見える状態のことです。皮膚自体が黒くなっているわけではありません。影が原因でできるくまのため「影くま」とも呼ばれています。

目の下の脂肪のふくらみはなぜ起きるのでしょうか?

私たちの瞳は、1日に1万回以上のまばたきをすると言われています。まばたきの回数は同じですが、年齢とともに目を開閉する眼輪筋(がんりんきん)と呼ばれる筋肉や目元の靭帯がゆるんでしまうと、眼窩脂肪(がんかしぼう)と呼ばれる瞳のクッションの役割をする脂肪が前に出てきてしまい、目の下に影をつくってしまうのです。

黒くまは骨格の違いなどで10代からできる人もいて、スキンケアやマッサージなどのホームケアでは効果が出にくいのです。治療法としては、ヒアルロン酸を注入したり、眼窩脂肪を除去する治療があります。

 

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目の下のくまの対策
 

茶くま・青くま・黒くまの原因についてご紹介しましたが、それぞれのくまを改善する方法をご紹介します。

 

【1】「茶くま」の改善方法

くまは目の下の皮膚が色素沈着を起こしてできるくまなので、美白ケアをおこなうことが改善方法になります。
目元の皮膚には汗腺や皮脂腺がほどんどなく、水分を保持する力が低く、乾燥が原因でできる小じわ(ちりめんじわ)も茶くまを目立たせる要因になります。そのため、美白ケアに加え、保湿ケアもしっかりとおこなうことが茶くま改善の近道と言えます。

・保湿をしっかりとおこなう

顔全体をしっかりと化粧水で保湿してからコットンパックを。刺激の少ない化粧水をコットンに染み込ませて目元に貼りましょう。ただし長時間コットンを貼りっぱなしにすると逆効果。3分程度を目安に。

・美白や保湿成分が配合されたクリームを使用

ビタミンC誘導体といった美白成分や、セラミドなどの保湿成分がたっぷりと含まれたクリームを目元にやさしく塗りましょう。

・紫外線対策を徹底

紫外線も肌に大きなダメージを与えるため、目元の日焼け対策も怠らずにおこないましょう。

・スキンケア中の摩擦に注意

目元を擦らないようにし、刺激を避けて丁寧に優しくケアをおこないましょう。刺激は色素沈着の原因になります。

 

【2】「青くま」の改善方法

青くまは目元の血行不良が原因で引き起こされてしまいます。寝不足や、パソコン、スマホのし過ぎなど目の疲れなどから目の下が血行不良になり、うっ血し青暗く見える状態です。ストレスをなくし、睡眠をしっかり取るなど根本的な改善は必要なのですが、すぐにどうにかしたいというのであれば「温冷ケア」が効果的です。目の周りには毛細血管が多く存在するので、目元を温め冷やすことで血行が改善され、青くまの対策になるのです。

清潔なハンドタオルを水で濡らし、ラップをかけて、500Wの電子レンジで1~2分温めた蒸しタオルと、水で濡らし冷蔵庫で少し冷やしたタオルをつくりましょう。蒸しタオルを目元に置いて5分、冷やしたタオルを目元において5分、これを交互に2~3回繰り返しましょう。血行不良によって顔色が悪くなっている人は、顔全体に蒸しタオルを置くことで、顔色と目の下のくまの両方を改善することができます。

 

《青くまにおすすめのマッサージ法》

目元のマッサージやストレッチをおこなうと、目元の血行を改善したり、目元の筋肉のたるみを予防したりすることができます。

1:用意するもの

フェイスマッサージ用のクリームを用意しましょう。目の周りは皮膚が薄く、マッサージが刺激になってしまうこともあるので刺激にならないように十分な量のクリームを使うことが大切です。強く擦ったり、力を入れないように注意しておこないましょう。

2:目元のストレッチ

(1)目をギュッと力いっぱい閉じて5秒ゆっくりと数える。

(2)次に目を大きく開いて5秒キープする。このストレッチを5回ほどおこなうと、眼輪筋を鍛えることができるので、目元のたるみや黒くまの予防になります。

3:目のマッサージ

(1)両手の人差し指、中指、薬指の3本の指の腹を額に当て、こめかみまでゆっくりと指圧します。

(2)薬指の指の腹を使ってこめかみから目尻までなぞり、目尻から目頭まで目の下の骨を触るように優しく指圧しながら移動させます。

(3)同じく薬指を使って目頭から目尻まで、目の上の骨を触るように優しく指圧しながら移動させます。このマッサージを5回程度おこなうことで、目元の血行を促進することができます。青くまに効果があるので是非試してみてください。

4:リンパマッサージ

顔の周りの老廃物が溜まっていると、目元のむくみやたるみに繋がってしまい、余計にくまが目立ってしまうので目のマッサージと一緒におこなってみましょう。

(1)両耳の後ろのリンパ節を指で押すように5~10回刺激します。

(2)両耳の耳たぶをつまみ、横に引っ張ります。気持ちがいい部分で止めて10秒間キープします。

(3)耳たぶをかるく揉みます。

(4)耳下から鎖骨までを撫でるように刺激し、鎖骨の辺りを軽く押して終了です。

 

【3】「黒くま」の改善方法

黒くまは、眼輪筋のたるみによって眼窩脂肪が飛び出してしまうことで起きてしまうので、ホームケアでできることは少ないです。ドクターに相談し、ヒアルロン酸を注入したり、眼窩脂肪を除去することで改善します。ただし、黒くまと青くまなど、混合しているくまもあります。黒くまが気になる場合でも、青くまや茶くまのケアをおこなってみるとくまが薄くなったように見えることもあります。

 

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目の下のくまがなかなか改善しない場合は
 

マッサージやスキンケア、生活習慣の改善を心掛けてもなかなか治らない場合は医療機関を受診するのをおすすめします。2つのタイプのくまがあわさっている場合や、根本的な原因が不明の場合は、医師の指導を受けなければ適切なケアをおこなうことが難しいです。

 

【1】 美容外科で施術

■下眼瞼脱脂術

目の下の眼窩脂肪によるふくらみが原因の「黒くま」を改善する治療です。下まぶたの裏から結膜を切開し、眼窩脂肪(がんかしぼう)と呼ばれる脂肪を取り出して、膨らみを無くすことでくまを治療します。深刻な黒くまにとても有効な方法となりますが、やはり手術ということで金額も高く、少なからずリスクもあるので、ハードルが高いのがデメリットです。

 

【2】美容皮膚科での施術

■スネコス(SUNEKOS)注射

青くま・影くまにおすすめの「スネコス注射」は、アミノ酸・非架橋ヒアルロン酸を主成分とする薬剤「スネコス(SUNEKOS®)」を目まわりに注入することで、目元の皮膚のコラーゲン・エラスチン再生を促進し、真皮を再構築させる治療です。肌に厚みやハリをもたらすことで、くまを目立たなくさせていく、くま治療の新しいアプローチです。

 

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眼窩脂肪溶解注射

黒くまの主な原因の一つである目の下の脂肪(眼窩脂肪)による膨らみのみを、メスを使わずにメディカルハーブを主成分とした溶剤を直接脂肪層に注射することによって除去する治療法です。眼窩脂肪へのアプローチはこれまで、外科的手術「脱脂」以外には治療が難しいとされてきましたが、この注射の誕生により腫れなどのダウンタイムなく治療をおこなうことが可能となりました。

 

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■ヒアルロン酸注射

目の下のくぼみが原因の「黒くま」に効果的な治療です。目の下のくぼみにヒアルロン酸を注射することで肌を面で持ち上げ、疲れて暗くみえる黒くまの症状を改善します。ヒアルロン酸注入により目元がふっくらと明るくなることで肌そのものをキレイに見せる効果もあります。手術に比べて安価で受けられるので、手術はちょっと怖い…という方におすすめです。コンシーラーやエステ、化粧品では消すことのできなかったくまが見違えるほどキレイになります。

 

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プライムX[美肌RF](高周波熱治療)

高周波熱の力で真皮のコラーゲンを増殖させ、皮膚のたるみを改善させることで目元のハリを回復し、青ぐまやたるみぐまを改善していきます。深部加熱によって得られる血行促進効果も青ぐま改善をサポートします。痛みやダウンタイムのないくま治療を求めている方に特におすすめです。

 

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メソフェイシャル(エレクトロポレーション治療)

色素沈着が原因の「茶くま」におすすめの導入治療です。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸など、できてしまったメラニン色素を薄くし、あらたなメラニンをつくらない効果のある美白成分を肌の深部に届けることができる美容医療スキントリートメント。茶くまを改善しながら、顔全体のトーンもアップすることができます。

針を使わず、肌へのダメージ、痛みは一切ありません。施術後すぐに化粧ができるので、気軽に取り入れられる医療レベルの美肌ケアです。

 

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美容皮膚科でおこなう治療のメリットは、自身のくまの原因を的確に診断してもらうことで、早期の改善が期待できるところです。外科とは異なりメスを使わないため、ダウンタイムも少なく効果の高い治療が多いところも美容皮膚科での治療メリットです。ただ、最先端技術を利用する場合もあり、ホームケアと比べて金額が高いことがデメリットといえます。

ホームケアで改善が見られない場合は、自分では気付けていない別のところに原因がある可能性もあるので、一度美容皮膚科の受診をおすすめします。

 

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まとめ
 

目の下にできているくまと一言でいっても様々な種類があるので、自分がどんなくまで悩んでいるのかを確認してみましょう。くまの色によって判別することもできますが、茶くまと黒くまといった混合型もあるので自身でのケアが難しい場合もあります。まずはホームケアで改善が見られる茶くまや青くまの改善方法を試してみることが良いでしょう。

ホームケアでの改善が見られなかったり、あまりにも酷いくまで悩んでいたりする場合は、一度ドクターに相談してみることをおすすめします。
目元の皮膚はとてもデリケートなため、早めにクリニックでアドバイスを受け、適切な治療をおこなうことがくま改善の近道であり、目元の老化予防につながります。

 

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