顔のシミを消す方法と、効果的な対策&予防ケア
更新日:2025年11月10日 月曜日
肌の表面にポツポツと現れるシミ。顔にできる濃いシミや、広範囲に広がるシミはメイクでもうまく隠すことができず、顔全体がくすんで見えたり、老けた印象になってしまいます。
できてしまった顔のシミを消すのに、セルフケアで効果が全く出ないのはなぜだろう?そうお悩みなら、それは「シミの種類に合ったケアができていない」からかもしれません。
ここでは、あなたのシミがどのタイプなのか(肝斑、そばかす、老人性色素斑、ADMなど)、その原因と正しい対策が明確になります。シミの本当の原因から、もう迷わない正しいケア方法までを徹底解説します。
あなたのシミ悩みを根本から解決する第一歩を踏み出しましょう。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
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顔にシミができる原因や仕組み

【1】顔にシミができる原因
シミとは、メラニンという色素が皮膚内で過剰に生成、蓄積することで肌に出現する褐色斑のことです。シミの主な原因は紫外線です。ほかにも加齢による老化、ホルモンバランスの乱れ、摩擦による肌への刺激、ストレス、炎症、遺伝など、さまざまな要因で発生します。
【2】顔にシミができる仕組み

シミに影響を及ぼすメラニン(皮膚の色素)は、表皮の一番下、基底層にある「メラノサイト」という色素細胞で生成されます。メラノサイトがメラニン生成の指令を受けると、メラノサイトの中にあるチロシンというアミノ酸がチロシナーゼという酵素の働きにより、メラニンへと変化します。生成されたメラニンは、メラノサイトの周囲の表皮細胞(ケラチノサイト)に受け渡されて表層へ向かい、その後通常は肌のターンオーバーによって体の外へ排出されます。
メラニン生成の指令が出される主なきっかけは紫外線です。紫外線を浴びた肌は、紫外線による光老化やDNAの損傷といったダメージを未然に防ぐために、メラニンを生成させ、傘のような役割でその下の組織を守ります。紫外線のほかに、炎症やストレス、摩擦による肌刺激などもメラニン生成のきっかけとなります。
このメラニンが過剰に生成されたり、肌のターンオーバーのサイクルが乱れたりすることで、つくられたメラニンが排出されず、シミとして残ってしまうのです。
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消したい顔のシミの種類と対策

「できてしまったシミを消したい」「顔のシミを自分で取りたい」と思っていても、ご自身で顔のシミを簡単に消す方法を見つけることは困難です。そもそも、顔にできるシミは1種類だけでなく、いくつか種類があります。色や大きさ、形状だけでなく、発生部位、発生原因がそれぞれ異なり、シミの種類によって、対策ケアや治療法も変わります。
【1】老人性色素斑

特徴
シミのなかで最も多く、一般的にシミと呼ばれるものが、「老人性色素斑」です。紫外線(日光)が原因のため、別名「日光性色素斑」とも言われ、長年にわたり紫外線に当たった部分に発生します。
色は薄褐色から濃褐色、境界がはっきりしています。形も比較的丸に近く、大きさは米粒大のものから数cmの大型のものまでさまざまです。
老人性色素斑は男性・女性問わず30代から目立つようになり、40代・50代以降でさらに増加、濃くなる傾向があります。加齢とともにできやすくなるシミのため「老人性」という言葉がついていますが、早い方だと20代でも出現します。
紫外線が原因であるため、顔では頬骨周辺や、体では手の甲や前腕、背中など、顔だけでなく日光に当たりやすい場所に発生することが多いです。
対策
老人性色素斑は紫外線が原因なので、何よりもまず日焼けを避け、年間を通してUVケアを怠らないことが基本の対策となります。
一年を通して日焼け止めを毎朝しっかりと塗る、紫外線の強い夏やレジャー時は、塗る日焼け止めと飲む日焼け止めを併用するなど、紫外線対策を徹底しましょう。飲む日焼け止めは美容皮膚科で処方される医療機関専売品のほか、薬局やドラッグストアでサプリメントとしても市販されています。
また、黒色メラニンの排泄を促すためには、保湿ケアや角質ケア、食事・睡眠など生活習慣を見直して肌代謝を整えていくことも大切です。しかし、一度できてしまった濃いシミは市販されているサプリメントや美白化粧品での改善は難しいため、シミを消したい方、しっかりと改善させたい方は、美容医療を取り入れることをおすすめします。クリニックの治療では、治療、レーザー治療、外用薬、内服薬による治療をおこないます。
【2】そばかす:雀卵斑(じゃくらんはん)

特徴
「そばかす」とは、茶色い小さな粒のような斑点がいくつも散らばっている状態を指します。正式名称を「雀卵斑(じゃくらんはん)」と言います。
鼻を中心に頬の周り発生することが多いですが、顔だけでなく肩や腕など体にも現れます。雀卵斑は遺伝的な要因が強く、老人性色素斑とは違い幼少時から発生します。紫外線の影響により悪化する場合もあり、春~夏に色調が濃くなる傾向があります。個人差がありますが、思春期頃に目立つようになり、中高年以降に薄くなることが多いと言われています。
対策
遺伝的な要因のため完全に防ぐことは難しいのですが、悪化予防のためには日焼けしないように気をつけ、日頃からスキンケアの一環としてUVケアをしておくことです。クリニックでは光治療、レーザー治療などが適応の治療方法となります。
【3】肝斑(かんぱん)

特徴
「肝斑(かんぱん)」とは、境界がはっきりせずさまざまな形状に広がるシミで、薄褐色から濃褐色に骨上や頬、鼻の下、額、口周りなどに左右対称に発生するのが特徴です。
30代~40代の女性が発症しやすく、症状が見られるのはだいたい50代後半までになります。妊娠中やピルを服用しているときなどに発症しやすく、閉経後は目立たなくなっていくとされています。60代以降で新たに肝斑が発症することはほとんど見られません。
肝斑発症のメカニズムはいまだに解明されていないのですが、女性ホルモンの変動、紫外線、洗顔やスキンケア時の摩擦刺激、炎症などがメラノサイトの活性化に関与して悪化すると考えられています。
対策
肝斑はほかのシミと異なり、内服薬での改善が期待できるシミです。自分でできる対策としては、肝斑の改善薬として効果が認められている「トラネキサム酸」が配合されている薬の内服と、肝斑を悪化させる摩擦を極力避けること、紫外線を防ぐこと、そしてバリア機能を高める保湿ケアです。
トラネキサム酸を主成分に、メラニンの産生を防ぐL-システインや抗酸化作用のあるビタミンCなどの成分も配合されているOTC医薬品は、薬局やドラッグストアで市販されておりますが、服用に関して注意が必要なため、美容皮膚科で診察を受けて処方してもらうと安心です。
クリニックでは、トラネキサム酸をはじめとした内服薬、外用薬、レーザートーニング、導入治療、ピーリング治療などを組み合わせておこないます。治療をおこなう際も、紫外線カット、摩擦を避ける、保湿の3点は必ず必要となります。
【4】ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
特徴
「ADM」とは、頬骨を中心に現れるアザのようなシミの一種で、「後天性真皮メラノサイトーシス」「両側性太田母斑様色素斑」とも呼ばれています。褐色から灰褐色、紫褐色や青みがかった色をしており、通常のシミと違い、メラノサイトが皮膚の深い場所(真皮内)に位置している色素病変です。明らかな原因は不明です。
シミの一種である「肝斑」と見た目が見ているため間違えやすいですが、実際は「シミ」ではなく「アザ」と同等の原理のため、クリニックで施術をおこなう場合も、ある程度の回数が必要になります。
対策
発症のメカニズムがはっきりとは解明されていないため、効果的な予防法はありませんが、ほかの種類のシミと同様に、紫外線防御と保湿ケア、生活習慣の見直しは悪化予防につながります。皮膚の深い部分(真皮)に存在している色素沈着のため、クリニックではレーザー治療が一般的です。
【5】炎症後色素沈着

特徴
「炎症後色素沈着」とは、ニキビ、傷、やけど、虫刺されなど、何かしらのダメージによって皮膚に炎症が起こった後に、メラニンの色素が沈着してできたシミを指します。炎症によって生じるシグナルで色素細胞が活性化することが原因と考えられています。
通常肌の炎症が治まって赤みが引いた後に現れ、肌のターンオーバーによって半年から数年かけて徐々に薄くなっていくことが多いのですが、受けたダメージの状況によっては消えずに残ってしまう場合もあります。
対策
必要以上に炎症部位を触ったり掻いたりすると、炎症が繰り返され色素沈着のリスクが高まります。また、はっきりとした炎症はなくても、ひじや膝のように衣服の擦れなど慢性的に刺激が加わることで生じる場合もありますので、日頃から注意すると良いでしょう。
自分でできる対策としては、美白ケアとターンオーバーを促すケアを取り入れることです。ビタミンC誘導体などの美白成分が配合されている化粧水や美容液、ターンオーバーを促す角質ケアアイテムを取り入れましょう。ただし、セルフケアでの改善には時間を要します。少しでも早く色素沈着を改善したいのであれば、美容皮膚科へ受診をおすすめします。
クリニックでは、外用薬、内服薬、ピーリング治療、導入治療、レーザートーニングなどの治療をおこないます。
「シミを消したい」と悩んでいる方は、実際には種類の異なるシミを併発しているケースがほとんどです。シミの種類を自分で見極めることはとても難しく、自己判断によるシミ対策やセルフケアには限界があります。
間違ったケア方法によってシミが悪化してしまうケースも多いので、シミを消したい方は、自己判断をせずに、まずは美容皮膚科で医師にしっかりとシミを見極めてもらい、症状にあった治療を受けたり、自分でできるシミの改善や予防に必要な対策ケアのアドバイスを受けることをおすすめします。
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美容医療で顔のシミを消す方法
シミを取る効果があると言われている化粧品も多数ありますが、できてしまったシミを自分で消すのは、実際はかなり難しいでしょう。
きれいにシミを取ることは自力では難しく、美容皮膚科での治療が最も効果的です。ここからは美容皮膚科のシミを消すための治療内容をご紹介します。
【1】外用薬でシミを薄くする
できてしまったシミを薄くするために使用される薬として有名なのが「ハイドロキノン」です。ハイドロキノンとは、「肌の漂白剤」とも呼ばれる強い美白効果を持つ薬で、メラニンをつくり出すメラノサイトの数を減らす作用があります。顔のシミに効く薬として、シミを薄くする効果と、シミを予防する効果の両方が期待できます。
さらに、ハイドロキノンとともに「レチノイン酸」という薬が多く使われます。レチノイン酸は肌のターンオーバーを促進する働きを持っており、メラニンの排出を促進させるため、ハイドロキノンと併用すると美白効果がさらに高まります。外用薬での治療を続けることによって、できてしまったシミも薄くしていくことができるでしょう。
ただし、ハイドロキノンとレチノイン酸の2つの薬は作用が強いため、必ず医師の指示に従って使用するようにしてください。ハイドロキノンやレチノイン酸などの外用薬は、まずは自宅ケアでシミ治療をはじめたい方におすすめです。また、より早くシミを取りたい方は、クリニックでの治療と併用することで、より高い改善効果が得られます。
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【2】内服薬でシミを薄くする
体の内側からのケアとして内服薬をうまく取り入れることで、シミを薄くする効果がさらに期待できます。美容皮膚科で処方されるシミ内服薬は症状に応じて処方されますが、配合されている代表的な有効成分をいくつかご紹介します。
①ビタミンC
ビタミンCはシミの予防、改善、美白に欠かせない成分です。シミの原因であるメラニン色素の生成抑制作用と、すでにあるメラニン色素の排出促進作用があります。
紫外線を浴びる機会が多い方はもちろんですが、ビタミンCはたばこやストレスで破壊されてしまうため、喫煙する方、ストレスの多い方にもおすすめします。
②L-システイン
アミノ酸の一種で、皮膚の代謝に関与します。メラニン色素の生成抑制作用と、肌の代謝促進作用があります。
③ビタミンE
ビタミンEは強い抗酸化作用があります。末梢の血行を促進して、酸素や栄養素をスムーズに運ぶことで肌の新陳代謝を整えます。ビタミンCのはたらきを助ける効果もあります。
④トラネキサム酸
シミの原因となるメラニン色素を生成する細胞であるメラノサイトを活性化するプラスミンという物質の働きを抑えることにより、過剰なメラニン産生を防ぎます。抗アレルギー作用、抗炎症作用もあります。肝斑を改善する効果が厚生労働省より認められている成分で、肝斑治療において第一選択薬となります。
いずれの成分も、シミを薄くする効果が期待できるとともに、クリニックでのシミ治療の効果をさらに高めたり、新たなシミの発生を予防する効果があります。特に30代~40代に多く見られるシミの一種「肝斑」がある方は、トラネキサム酸やビタミンCなどの内服が必須で、治療の第一選択になります。
ドラッグストアで購入できる美白医薬品もありますが、服用にあたって注意が必要な薬もありますので、美容皮膚科医の診断のもと自分に合った内服薬を使用されることをおすすめします。
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【3】シミ取りフォトフェイシャル

「フォトフェイシャル」は、肌に光を当てることでシミを改善する治療法です。フォトフェイシャル治療に用いられるのは「IPL(Intense Pulse Light)」と呼ばれるカメラのフラッシュのような光で、この光が肌に沈着したメラニンにダメージを与え、メラニンを浮き上がらせてくれます。その後皮膚の代謝によってメラニンが剥がれ落ち、徐々にシミやそばかすが薄くなっていくのです。何度か施術をおこなえば、きれいに気になるシミを取ることができます。
また、痛みやダウンタイムがなく、施術時間が短い点も魅力的です。さらに、フォトフェイシャルは、くすみの改善、顔全体のトーンアップなどの美白効果、毛穴の開きや小じわ、肌のハリと弾力アップにも効果的ですので、施術をおこなうと肌質全体を改善することができるでしょう。
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【4】シミ取りレーザー

シミを取るためには、美容皮膚科での「レーザー治療」。レーザー光が肌の黒い色素に反応して熱を放出し、メラニンを破壊します。これによって、シミを消すことができます。
ただし、レーザーは即効性の高い施術である分、多少の痛みとダウンタイム、レーザーの種類によっては術後テープ保護をする必要があります。施術後しばらくするとかさぶたができ、これが剥がれるとシミも薄くなっていきます。
また、シミを取るためのレーザーには「Qスイッチルビーレーザー」や「ピコレーザー」、「炭酸ガスレーザー」などいくつかの種類があります。肝斑を併発している部位のシミにはレーザーを照射することができない、さらには、レーザー後のケア方法を間違えると、レーザーを照射した部分のシミが一時的に濃くなる炎症後色素沈着を起こすなど、リスクがあるため、医師に相談して適切な治療法を選んでもらいましょう。
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美容皮膚科でおこなうシミ取りの効果
美容皮膚科でのシミ治療は保険が適用されない自費診療のため、ややコストはかかりますが、その分しぶといシミもきれいに取るなど、化粧品やサプリメントでは得られない高い効果を期待できます。また、美容皮膚科の治療は即効性がありますので、長い目で見れば、高い化粧品やサプリメントを長期間使い続けるよりもお得だと言えるでしょう。
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自分でできる顔のシミ予防

セルフケアではシミを無くすことはできませんが、シミの予防なら十分可能です。
一番大事な紫外線対策に加えて、自宅でおこなう毎日のスキンケアやバランスの取れた食事、生活習慣の見直しで、メラニンの過剰生成や蓄積を防ぎ、シミを予防することができます。
若いうちから早めの対策をおこなうことによって、シミの出現や悪化を抑えることができるだけでなく、加齢による肌老化の進行を遅らせる効果も得られます。ここからは、医師がおすすめする日常の生活に取り入れやすいシミ予防をご紹介します。
【1】「紫外線対策」でシミ予防
新たなシミをつくらないために一番おこなってほしいのが紫外線対策です。紫外線は夏以外の季節や曇りや雨の日や、室内にもガラスを通して降り注いでいます。夏の晴れた日以外はついつい油断してしまいがちですが、紫外線対策は1年を通して室内にいる日もおこないましょう。
年間通して朝から日焼け止めも必ず塗布し、紫外線から肌をしっかりと守りましょう。さらに、汗をかいたときは日焼け止めが落ちてしまいますので、適度に塗り直すことも必要です。
外出時は、UVカット効果のあるファンデーションやメイクの上から使用できるスプレータイプの日焼け止めを使用すると便利です。日常生活ではSPF35程度、ただし夏やシミ治療中はSPF50がおすすめ。海やバーベキューなどのレジャー時は、SPF50かつ、汗や水に強いウォータープルーフタイプなどを使い分けましょう。
さらに、しわやたるみなどの光老化も予防したい方は、PA値の高いものを選んでください。「少しくらい大丈夫」と思ってしまいがちですが、いつの間にか紫外線ダメージが積み重なり、顔のシミが増えたり、なかなか取ることのできない濃いシミが発生してしまうことも。シミのない肌をつくるためには、徹底した紫外線対策が重要です。
【2】「保湿・保護ケア」でシミ予防
シミの予防には、紫外線対策とあわせて保湿も非常に大切です。肌が乾燥することで、肌のバリア機能は低下します。バリア機能が低下すると、紫外線によるダメージを受けやすくなり、またターンオーバーも乱れてしまうため、メラニン色素を含んだ角質が肌に停滞しやすくなってしまいます。
普段のスキンケアでしっかりと保湿をおこない、肌にうるおいを保つことがシミ予防につながりますので、保湿ケアはぜひ実践していきましょう。
保湿アイテムを選ぶときは、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分に加え、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白成分も配合されている商品が特におすすめです。一度で保湿と美白の2つの効果を得ることができます。
化粧水、乳液、クリームなど保湿・保護アイテムを美白効果のあるもので揃えると、より高いシミ予防効果が期待できるでしょう。保湿ケアは毎日たっぷりと使用するのがおすすめです。美白&保湿スキンケアは毎日続けることが大切ですので、無理なく使い続けられるものを選ぶと良いでしょう。
【3】「美白ケア」でシミ予防
シミ予防のためにぜひ活用したいのが、美白成分が配合されている美白化粧品です。
美白成分は、メラニン生成のどのポイントに対して効果があるのかによって分けることができます。まず、メラニンが生成される前の段階で力を発揮する成分としては、「トラネキサム酸」「アルブチン」「コウジ酸」などが挙げられます。炎症抑制の作用がある「トラネキサム酸」は、メラニン生成を刺激するシグナル伝達を抑制するとともに、つくられたメラニンが表皮細胞へ移動するのを防ぎシミを予防します。「アルブチン」「コウジ酸」は、チロシナーゼの酵素活性を阻害することなどでメラニン生成を抑制します。
メラニンが生成される前と後、両方の段階で力を発揮するのは「ビタミンC誘導体」です。チロシナーゼの酵素活性を阻害しメラニン生成を抑制するだけでなく、すでに生じてしまったメラニン自体を薄く還元する効果があり、クリニックでの治療でもよく使われる成分です。
近年注目の美白成分として「システアミン」があります。強力な抗酸化作用がある成分で、チロシナーゼの酵素活性を阻害しメラニン生成を抑制します。
自宅ケアに取り入れやすい美白化粧品ですが、化粧品だけでできてしまったシミが取れることはありません。美白アイテムは、シミができてから慌てて使うのではなく、普段から使い続けることでシミ予防に役立てましょう。
また、クリニックでしか処方できない美白ケアアイテムもありますので、しっかりとシミ対策をしたい方は美容皮膚科に相談することをおすすめします。
【4】「角質ケア」でシミ予防
過剰生成されたメラニン色素を肌に蓄積させず体外へスムーズに排出させるには、肌のターンオーバーを整えるスキンケアが必要です。
角質ケアを習慣化することで、肌の代謝を整えターンオーバーの乱れを防ぐことができますので、シミ予防されたい方には角質ケアもおすすめです。
ただし、角質ケアをスキンケアに取り入れる場合は、アイテム選びに注意が必要です。ゴマージュやスクラブなどは、肌に余計な摩擦を与え刺激となってしまうことがあります。刺激はメラノサイト活性のきっかけになり、新たなシミの発生や肝斑を濃くする原因になるので、肌に塗るだけの角質化粧水など、余計な摩擦を与えない角質ケア製品を使用すると良いでしょう。
【5】「刺激の少ないスキンケア商品の使用」でシミ予防
シミは肌の炎症が原因で発生することもあるため、なるべく肌への負担が少ない化粧品を選ぶと良いでしょう。敏感肌の方や、ニキビができやすい肌質の方は特に注意してください。
さらに、メイクを塗るときも落とすときも、肌に刺激を与えず丁寧に触れることが大切です。肌に摩擦や刺激を与えないことで、シミの原因となる炎症が起こりにくくなるだけでなく、肌のバリア機能が正常な状態に保たれますので、紫外線などのダメージにも強くなります。
【6】「食事の見直し」でシミ予防
紫外線を浴びて発生する活性酸素はシミを招く要素です。活性酸素を抑えるのには抗酸化成分が有効です。ビタミンCやリコピン、ポリフェノールなどを含む食べ物を積極的にバランスよく摂取しましょう。
ただし、ビタミンCが多く含まれるグレープフルーツなど柑橘系の果物には、高毒性物質ソラレンも含有しているため、紫外線を吸収しやすいという反面もあります。柑橘系フルーツは朝食べるのを避ける、ビタミンCはサプリメントで補うなどの工夫が大切です。
また、肌の新陳代謝を良くしてシミの排出を促したり、バリア機能を維持したりするために役立つタンパク質とアミノ酸の摂取も心掛けましょう。
【7】「タバコをやめて」シミ予防
喫煙は血行を悪くするため、皮膚の新陳代謝を鈍らせターンオーバーを乱します。ターンオーバーが乱れるとメラニン色素の排泄がうまくいかずシミが沈着しやすくなります。
また、たばこに含まれるニコチンはビタミンCの吸収を妨げ、煙の一部は体内のビタミンCを破壊すると言われています。ビタミンCには、メラニン生成を抑制する働きに加え、すでに生じてしまったメラニン色素を薄くする働きもあり、シミ予防には欠かせない成分です。喫煙習慣は慢性的なビタミンC不足に陥るリスクを招きますので、シミを予防したい方にとって喫煙は見直すべき習慣と言えます。
【8】「生活習慣の見直し」でシミ予防
スキンケアや食生活での予防ケアに加え、美肌をつくる生活習慣のプラスを。日々受ける紫外線ダメージや疲労を回復するためには、入浴や睡眠などの生活習慣の見直しが必要です。
入浴は、血行を促進させて、栄養素を体の隅々まで行き渡らせたり、疲労回復やリラックス効果があります。睡眠の質を上げるためにも効果的なため、なるべく毎日湯船につかるようにしましょう。入浴時のポイントは、40℃前後のぬるま湯に20分~30分浸かる、就寝1時間前~2時間前に入浴をすることです。また、「美肌は夜つくられる」と言われるように、睡眠と肌は大きく関わっています。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、新陳代謝を促し日中受けた紫外線ダメージを修復するとともに、バリア機能も高めます。お風呂上りにストレッチをする、入眠前の1時間はスマートフォンを使用しないなどを実行して、眠りの質を高めましょう。
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まとめ
顔のシミの悩みを根本から解決し消すには、まずご自身のシミの種類を正しく理解し、見極めることが重要です。自己流でのケアや判断では、シミを消すことができないばかりか、かえってシミを増やし、悪化させてしまうリスクもあります。また、スキンケアなどのセルフケアでは、シミを薄くすることは可能ですが、限界があります。そのため、シミが発症してから対応するのではなく、日常生活でシミ予防をすることがとても大切です。
ただ、できてしまった顔のシミを消す近道は、美容皮膚科で専門的な治療を受けることです。ご自身の肌に本当に必要な治療法と、日々の正しい予防ケアを組み合わせることこそが、最も確実な方法と言えるでしょう。
美容皮膚科タカミクリニックでは、幅広い治療メニューの中から一人ひとりに合ったシミ治療を提案するだけでなく、シミの改善や予防に必要なスキンケア指導もおこなっております。医師と二人三脚で、諦めていたシミのない自信のある肌を目指しましょう。
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