あなたの肌悩みに医師がお答えします
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毛穴の黒ずみタイプ別の正しいケア方法とは?黒ずみの原因とおすすめの対策について

更新日:2024年10月11日 金曜日

「鼻の黒ずみがどうしても取れない」、「毛穴の黒ずみが目立っている」など、毛穴の黒ずみに悩んでいる方は男性、女性問わずに多いのではないでしょうか。毛穴に詰まった黒い塊をピンセットで取り除いたり、ケアしてもなかなか取れない毛穴の黒ずみを隠すためにメイクを重ねてしまうということも少なくないと思います。
しかし、毛穴の黒ずみを取るためにおこなっているこれらのケアが原因となり、毛穴の黒ずみを悪化させていることもあります。

ここでは、なかなか改善されない毛穴の黒ずみの原因やケアの方法について詳しく説明します。

 

※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。

 

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毛穴のはたらきと黒ずみができる原因
 

毛穴は皮脂を分泌し、肌表面に皮脂膜をつくることにより空気中の化学物質やホコリなどの外的刺激から肌を守っています。また、体内の老廃物を汗や皮脂とともに排出してくれるのも毛穴のはたらきの一つです。綺麗な肌を保つためには毛穴の皮脂分泌が正常であることが重要になってきます。

顔の毛穴はおよそ20万個、1cm四方に20個以上はあるといわれています。ただし、部位ごとに毛穴の数(密度)は異なっており、例えばTゾーンにはほかの部位の7倍ほどの毛穴があります。毛穴が多くある部位は、その分皮脂の分泌量も多くなるため、黒ずみなどの毛穴トラブルも起こりやすく、日々のケアがとても重要になってきます。

毛穴黒ずみに悩みつつも、毛穴の黒ずみの原因を詳しく知らずに、自己流ケアをしている方も多いかと思います。まずは、毛穴の黒ずみについて正しい知識を知って、正しいケアをしていきましょう。

 

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黒ずみ毛穴の種類と原因
 

毛穴の黒ずみにはいくつか種類があり、角栓の酸化、メラニン色素の沈着、産毛など毛穴が黒ずむ原因によっていくつかのタイプに分類できます。

 

【1】黒角栓タイプ

よく見られるタイプで、毛穴に詰まった「角栓」が黒くなっている状態。
毛穴の中が黒く、触るとザラザラすることが特徴。皮脂分泌が多い人、角質が厚く肌が硬い肌質に見られます。

原因

肌のターンオーバーの乱れや、紫外線や摩擦などの外的刺激によって毛穴周りの角質が厚くなると、過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、剥がれ落ちた古い角質やメイク汚れ、ホコリと混じり合って「角栓」が形成されます。最初は白い角栓ですが、毛穴に長時間留まることで角栓が酸化して黒くなることで、毛穴が黒ずんで見えます。

マスク着用時の肌刺激は角質肥厚を招き毛穴詰まりを悪化させます。さらに、マスク内が高温多湿になり皮脂の分泌量が増えるため、長時間のマスク着用は角栓形成に大きな影響を与えます。

 

【2】メラニンタイプ(毛穴シミタイプ)

毛穴周りの皮膚がリング状に黒ずんでいる状態。毛穴の中の汚れが原因でないため、角栓を取っても黒ずみが残ります。

原因

皮脂の酸化や紫外線ダメージ、過剰なケアなど日常的な皮膚への刺激によって、毛穴周りの皮膚(毛穴ろうと部)に炎症が起こり、メラニンが過剰につくられて色素沈着することで毛穴が黒ずんで見えます。

 

【3】開きタイプ

開いた毛穴が影によって黒く見えている状態。頬部分に多くみられ、毛穴の中に汚れは詰まっておらず、毛穴がぽっかり開いて見えるのが特徴

原因

過剰に分泌された皮脂により毛穴が開くことが原因。脂性肌に多くみられますが、皮膚の水分と油分のバランスが崩れ肌が乾燥することでも皮脂は過剰に分泌されることから、保湿不足による脂性乾燥肌の人にもみられます。特に男性の場合は、皮膚に厚みがあるため、毛穴の開きが目立ちやすくなります。

 

【4】クレータータイプ

毛穴部分にできたニキビ跡の凹みが穴のように黒く見えている状態。

原因

ニキビによる炎症や、毛穴の角栓を無理に押し出そうとして、真皮を傷つけることが原因で、クレーター状の跡が残ってしまい、毛穴が黒ずんでみえています。ニキビケアの失敗といっても過言ではありません。

 

【5】産毛タイプ

毛の断面によって毛穴が黒く見えている状態。ヒゲが濃い人に多く、頬や小鼻のキワなどヒゲが生える部位の周囲にみられ、毛穴の中が黒く、触るとチクチクする場合もあります。実は意外と多くみられるタイプですが、自分で見分けるのが難しい黒ずみ毛穴タイプでもあります。

原因

毛穴とは名のごとく「毛」が生える穴です。顔に生えている産毛が原因です。

 

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毛穴の黒ずみ種類別の正しいケア方法
 

【間違った毛穴の黒ずみケア】

毛穴の黒ずみが気になるあまり、過剰なケアをして毛穴トラブルを悪化させている場合があります。毛穴の黒ずみ種類別のケアをおこなう前に、毛穴の黒ずみを悪化させてしまう「間違ったケア」を中止しましょう。

毛穴の黒ずみをなくそうと、毛穴パックやピンセットなどで毛穴の詰まりを無理に取り去ったり、黒ずみの原因となるメイク汚れやホコリなどを毛穴に残さないために、長時間かけてのクレンジングや強い洗浄力の洗顔料で一日に何度も洗顔する、黒ずみを取るためにスクラブやゴマージュなどを日常的におこなってケアしている人も多いかもしれません。

しかし、これらのケアはすべて毛穴の黒ずみを悪化させてしまい、毛穴の黒ずみは改善されません。

毛穴パックやピンセットで毛穴の詰まりを取り除くと、その刺激でメラニンが過剰に生成され、毛穴周囲の皮膚が色素沈着してしまいます。また、スクラブや強い洗浄力の洗顔料を使うと、毛穴の黒ずみが取れないだけでなく、摩擦や乾燥を引き起こして角質を厚くし、毛穴を詰まらせやすくします。

さらに、摩擦刺激でメラニンが過剰にされることもあります。このように毛穴のためにおこなっているケアが、結果として黒ずみの原因になることがあるのです。

 

【1】黒角栓タイプの正しい毛穴ケア

毛穴に詰まった黒い角栓が原因の人は、一度美容皮膚科で毛穴に詰まっている角栓を取ってもらってから、ホームケアをスタートすることをおすすめします。

まずは自分でケアをしたいという人は、詰まりの原因となる古い角質を溜めないために「角質ケア」と、皮脂分泌を抑える「ビタミンCケア」を取り入れましょう。ホームケアでの黒角栓ケアのポイントは「一度で角栓をすべて取り除こうとしない」こと。ゆるやかに角栓をケアし、角栓が溜まりにくく酸化しにくい状態をつくりましょう。

角質ケア

ホルモンバランスや外的刺激によって乱れがちな肌の代謝を整えて、古い角質が毛穴を塞がない、毛穴に溜まらないようにサポートする角質ケアをスキンケアに取り入れましょう。塗るだけなど摩擦を与えずに使用できるタイプの角質ケアアイテムがおすすめです。

ビタミンCケア

ビタミンC誘導体配合の化粧品を使い、皮脂分泌を抑え、角栓ができないようにしましょう。ビタミンC誘導体は抗酸化作用もあるため、できてしまった白角栓の酸化を防ぐ効果もあります。ビタミンC誘導体が高配合された化粧水や美容液などを取り入れましょう。

 

【2】開きタイプの正しい毛穴ケア

ベタついている肌で30代以降の女性は、肌の乾燥が原因で皮脂が過剰に分泌されている「脂性乾燥肌」により毛穴の開きを招いている場合があります。

化粧水だけで保湿ケアを終わらせず、化粧水の後は保護アイテムを塗って蓋をしてあげることで水分の蒸発を防ぎ、過剰な皮脂の分泌を抑えることができます。油分が多すぎる保護アイテム(クリームやオイル)は、毛穴に汚れが溜まりやすくなるので、油分の少ないゲルや乳液を選ぶことをおすすめします。

また、角質層の細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)を損なわないクレンジングや洗顔と、細胞間脂質の主成分であるセラミドを補う保湿ケアをバランス良くおこないましょう。入浴や適度な運動で新陳代謝を高めることも有効です。

 

【3】メラニンタイプ(シミタイプ)の正しい毛穴ケア

メラニンの過剰生成によって毛穴周りに色素沈着を生じていることから「メラニン毛穴」とも呼ばれるこのタイプは、正しい洗顔と保湿はもちろんですが、紫外線対策と美白ケア、角質ケアを正しくおこない、メラニンの生成阻止と還元、排出を促すことが効果的になります。

ごしごし洗うなど過度な刺激で肌に負担がかかってしまうと、黒ずみの原因となるメラニン色素増えてしまいます。クレンジング、洗顔、スキンケア、いずれの際も力はいれず優しくおこなうように心掛けましょう。また、適度な運動で新陳代謝を高めて肌のターンオーバーを促進することで、メラニンの蓄積を防ぐこともできます。

 

【4】クレータータイプの正しい毛穴ケア

クレーター状に毛穴が凹んでしまったタイプは、ホームケアのみでの改善が難しくなります。美容皮膚科を受診し、適切な処置をおこなうことが望ましいでしょう。

 

【5】産毛タイプの正しい毛穴ケア

原因となる「産毛」を自分で抜いてケアすることは、メラニン毛穴などほかの黒ずみの原因になったり、皮膚の中に毛が埋もれてしまう埋没毛を招きかねません。ホームケアで改善しようとせずに、美容皮膚科を受診し、レーザー脱毛をおこなうことをおすすめします。

 

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黒ずみ毛穴に効く正しい洗顔と保湿ケア
 

【1】洗顔の方法

毛穴の汚れや余分な皮脂を取り除き、しっかり保湿することが毛穴の黒ずみの一番のケアになります。泡立てネットなどを使い、たっぷりのきめ細かい泡で優しく肌の汚れを取り除きましょう。

皮脂量の多いTゾーンを最初に洗い、乾燥しやすい目元や頬は最後に泡を乗せる程度にします。洗顔は優しくおこない、洗顔料などが肌に残らないようしっかりとすすいでください。ごしごしとこすって汚れをおとすと、肌にダメージをあたえ毛穴の黒ずみを悪化させてしまうことになるので、泡で洗顔するときも泡を洗い流すときも、優しくすることを心掛けてください。

すすぎ終わった後も、柔らかいタオルで肌を優しく押さえ、タオルで水分を吸収するようにふきとってください。

 

【2】保湿ケア

洗顔後は、化粧水をハンドプレスで肌に浸透させましょう。

化粧水は肌のうるおいを保つだけでなく、キメを整えて毛穴目立ちを改善する効果もあります。浸透させた化粧水を肌に留めるためには、保護ケアが重要です。毛穴トラブルに悩んでいる方は、皮脂が気になるあまり化粧水だけでケアを終わらせてしまいがちですが、それでは十分ではありません。肌の乾燥が原因で。乾燥により皮脂分泌が増えていることもあるため、油分の少ないゲルや乳液などでしっかり蓋をすることにより、化粧水の水分が蒸発することなく肌にとどまってくれます。

保湿ケアを怠ると肌の乾燥が進み、角栓や毛穴の開きの原因となる皮脂が増えてしまったり、キメが粗くなり、より毛穴が目立つことになります。毛穴トラブルを抱えている方こそ、しっかりと保湿ケアをおこなうことが大切です。

毛穴のお悩みはスキンケアと関係が深く、ケア方法の見直しや使用アイテム選びが非常に重要となります。

そのため、当院ではスキンケア指導もしっかりとおこない、黒ずみ毛穴の原因となる皮脂トラブル肌に焦点を当て、成分にこだわり、角栓が詰まりにくい設計の院内処方コスメもご用意しております。

 

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毛穴の黒ずみをすぐに治療したいなら美容皮膚科の毛穴治療を
 

一日でも早く、毛穴の黒ずみを改善したいのであれば、美容皮膚科の毛穴治療がおすすめ。特に、クレータータイプは手強く、ホームケアのみでの改善が難しいため、医療施術が必要になります。また、黒角栓タイプや開きタイプも放っておくことで黒ずみや毛穴の開きが定着し、改善しにくくなってしまいます。定着する前に美容皮膚科などで専門的な治療をすることが、キレイな肌を手にいれる第一歩となります。美容皮膚科でおこなう施術をタイプ別に紹介します。

 

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【1】黒角栓タイプの毛穴におすすめの施術

黒角栓には、「角栓除去」に加え「イオン導入」の施術が有効です。「角栓除去」は、角栓をやわらかくする溶剤やスチームで下準備をし、詰まっている角栓をガラス管で吸引して肌に優しく取り去る施術です。角栓除去と併せておこなってほしいのが、抗酸化作用の高いビタミンCE誘導体をイオン化することで肌の深部にまで導入し毛穴を引き締めることができる「イオン導入」です。角栓をキレイに除去した分、新たな皮脂が溜まりやすくなっている毛穴をイオン導入で引き締めることによって、毛穴がキレイな状態を維持しつつ今後の詰まりも予防することができます。

 

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【2】メラニンタイプの毛穴におすすめの施術

メラニンタイプの毛穴には、肌のターンオーバーを促してメラニンを正常に排出させること、メラニンの生成を阻止すること、が治療のポイントになります。

施術としては、「メソフェイシャル(エレクトロポレーション治療)」という肌に有効成分を入れ込む治療をおすすめします。
メソフェイシャル」はエレクトロポレーションといわれる作用を用いて、美白還元効果のあるビタミンC誘導体や肌細胞代謝を高めるビタミンBのほかヒアルロン酸、アミノ酸などたっぷりの美白美肌サポート成分を細胞の隙間から肌深部に入れ込むことのできる治療です。当院では、1回の施術で約30mlものオリジナル導入剤を肌深部に導入しています。毛穴の黒ずみを解消すると同時に肌全体に透明感とハリ、うるおいを与えることができる人気の施術です。

 

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【3】開きタイプの毛穴におすすめの施術

毛穴の開きには、「スポッツピール」という施術をおすすめします。毛穴に直接アプローチし、毛穴周囲のコラーゲンを増やすという独自発想の施術です。「スポッツピール」は、毛穴一つ一つにピーリング剤を流し込むことによって、皮膚の再生を促進。毛穴の周囲にコラーゲンを増生させ、内側から毛穴を小さくするオリジナルの治療法にです。複数回の施術を繰り返すことで徐々に毛穴が目立たなくなっていきます。

 

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【4】クレータータイプの毛穴におすすめの施術

クレーター毛穴はニキビ跡の凹みと同じため、ニキビ跡治療として扱い「フラクショナルレーザー治療」をおこないます。「フラクショナルレーザー」は、肌にレーザーを照射し目に見えない小さな穴を肌にあけることによって、皮膚のコラーゲン増生を促し、肌密度を上げて毛穴の凹みを改善させていく治療です。回数を重ねるごとに肌がなめらかに変わっていき、凹みが徐々に改善していきます。凹みの改善とともに影のように黒ずんで見えていた部分も目立たなくなっていくでしょう。

 

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【5】産毛タイプの毛穴におすすめの施術

産毛が原因となる黒ずみ毛穴は、「医療用レーザー脱毛」をおこないます。「医療用レーザー脱毛」は、レーザー光が産毛の黒い色素に吸収されるため、肌表面にダメージを与えずに黒い色素(メラニン)を含む毛根を破壊し、毛の成長を停止させます。1ヵ月~3ヶ月程度の間隔をあけて、数回施術をおこなうことで徐々に減毛すると、毛穴の黒ずみも目立たなくなります。

 

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まとめ
 

毛穴の黒ずみは手強く改善に時間がかかることも多いのも事実です。ホームケアでできる改善方法もありますが、ひどくなってしまうと専門的な治療でしか改善することができなくなってしまう場合もありますので、気になり出したら早めのケア、が大切です。

なかなか毛穴の黒ずみが改善されない方は、間違ったケアをしていないか、自分に合ったケアはどういったものなのかなどを美容皮膚科などの専門的な知識と技術を持った場所で相談して、施術を受けてみると良いかもしれません。

 

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