繰り返すおでこのニキビの原因は?ニキビ跡を残さない治し方と対策
更新日:2023年11月22日 水曜日ある朝、目が覚めたら、おでこにポツンと違和感、急にニキビができてガッカリしてしまったことはありませんか?
おでこから鼻にかかる部分「Tゾーン」にできるニキビや吹き出物は、中学生や高校生の頃にホルモンの影響で皮脂分泌が盛んになる思春期だけのお悩みではありません。なかなか治らないおでこにブツブツ大量にできる白いニキビ、ポツンとできては繰り返す炎症した赤いニキビに、大人になってからも悩んでいる方も多くいらしゃいます。
今回、おでこにできるニキビの特徴から、原因と症状、治し方やケア方法、美容皮膚科での治療方法にいたるまで、詳しくご紹介していきます。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
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- 思春期と大人、男性のおでこニキビの違いとできる理由
- おでこのニキビができる原因とは?
- おでこニキビの治し方~洗顔・スキンケアの仕方~
- おでこニキビの治し方~ストレス対策~
- おでこニキビの治し方~美容皮膚科で早く治す~
- まとめ
思春期と大人、男性のおでこニキビの違いとできる理由
【1】思春期のおでこニキビ
10代に多くみられる思春期にできるニキビは、皮脂の分泌が多いおでこから鼻にかけてのTゾーンを中心にできやすいことが特徴です。おでこニキビができる主な原因は皮脂の分泌過剰と密接な関係があります。
第2次成長期である中学生から高校生になると男女ともにホルモンの変化が起こります。男女問わず男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が活発になり、皮脂腺が刺激され皮脂が過剰に分泌されます。さらに、男性ホルモンは角質を厚く硬くする働きがあるため毛穴が塞がれて、過剰に分泌された皮脂がうまく排出されずに毛穴に詰まり、ブツブツした白ニキビ(コメド)が大量にできたり、毛穴に詰まった皮脂を栄養にアクネ菌が増殖して腫れた赤みがある赤ニキビができます。
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【2】大人になってからのおでこニキビ
大人ニキビは、顎やフェイスラインに繰り返しできることが特徴で、思春期にニキビができなかった人でも、20代になって生活環境やライフスタイルの変化で突然できる人もいます。
20代前半は、まだ皮脂分泌が多いのでおでこニキビができやすいですが、20代後半以降の大人になってからもおでこにブツブツと大量に白ニキビができる場合は、過度のストレスや寝不足、食生活の乱れ、肌の乾燥、擦りすぎなどの間違ったスキンケア方法、油分過多なスキンケアアイテムの使用など、複数の原因が重なって起こっています。
また、ホルモンバランスの乱れにより、生理前になると腫れて赤みや痛みのあるニキビがぽつんと繰り返しできるのも大人ニキビの特徴です。
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【3】男性のおでこニキビ
男性のおでこニキビは、男性ホルモンとスキンケア不足が大きく関わっています。男性は思春期になると、男性ホルモンの分泌が活発になります。男性ホルモンには皮脂分泌を促す作用や、角質を厚くする作用があるため、毛穴の詰まりを招きやすくなっています。さらに整髪料による刺激や、帽子による擦れや蒸れが原因となり、おでこにニキビができてしまいます。加えて男性はスキンケアの習慣がなく、洗顔のみで終わらせてしまうことも影響し、ニキビができやすく治りにくい傾向にあります。
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おでこのニキビができる原因とは?
なぜ、おでこにニキビができるのでしょうか?おでこニキビの直接的な原因は、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりです。額から鼻にかけたTゾーンは、男女ともに顔の中でも特に皮脂が多く分泌されています。皮脂の過剰分泌に加えて、毛穴詰まりが起こることで、ニキビのはじまりである白ニキビ(コメド)が発生し、赤ニキビへと悪化していきます。これらを招く要因は、日々の何気ない生活習慣の中にたくさんあります。おでこニキビを治すには、まずは、「皮脂分泌を招く原因」や「毛穴が詰まる原因」となるポイントを見直して、改善していきましょう。
【1】食べ物
おでこにできるニキビの原因の一つに食生活の乱れが挙げられます。
糖質や動物性の脂肪を摂りすぎた生活を続けていると皮脂の分泌を増やす原因になりますが、あくまで摂りすぎに注意すれば良いのであって、全く摂ってはいけないわけではありません。
脂質と糖質を抑え気味にして、ビタミン類をしっかりと摂るようにしましょう。ビタミンB2は皮脂量をコントロールしたり、脂質代謝を促すためにニキビ予防には大切な栄養成分ですので、1日数回に分けてこまめに摂りましょう。卵や納豆、ヨーグルトには多く含まれているので、朝食や昼食時に気軽に取り入れやすい食べ物です。ビタミンCは活性酸素を除去してニキビの炎症を抑えます。ビタミンEと一緒に摂取することがおすすめです。また、肌のターンオーバーを改善させるために必要なビタミンAをしっかりと摂るように心掛けてください。
食べ過ぎなどに注意し、バランスの良い食事を心掛けることが予防にもつながります。
【2】髪型や整髪料
前髪やサイドの髪の毛がおでこや顔にかかることで、常時、皮膚に刺激を与えていることもニキビの発生や悪化の原因となります。
前髪が皮膚にあたる刺激に加え、髪についた汚れやホコリもニキビを悪化させてしまう恐れがあるため気をつけなければなりません。髪の毛がおでこや顔につかないように結んだり、ピンを使って留めるなど工夫をしましょう。自宅にいるときはヘアバンドで髪を上げることをおすすめします。
さらに気をつけたいのは、毎日ヘアスタイリングで使っている整髪料などです。ワックスやヘアオイル、ヘアスプレーなどの整髪料に含まれる油分や成分が毛穴を詰まらせて白ニキビの原因になっていることもあるので、おでこニキビが治らない人やおでこに白ニキビが大量にできている人は、スタイリング剤を見直す、使用を控えるなどの検討も必要です。
また、シャンプーやトリートメント剤、整髪料の洗い残しが、おでこにニキビをつくる原因になっている場合もあります。おでこやこめかみ、もみあげなどの顔周りの部位は特にニキビができやすい場所です。洗顔の際にはしっかりと洗い流すことを徹底しましょう。
【3】汗
汗をかいた後の対処にも注意が必要です。おでこには、汗を分泌する汗腺が多くあるため、運動したとき、暑いとき、焦ったとき、さまざまな場面でおでこからはたくさんの汗がでます。かいた汗を拭かずにまま放置しておくと、汗がホコリや花粉などの汚れを吸着し毛穴を詰まらせ、おでこのニキビを悪化させる原因となってしまいます。
汗をかいたら放置せず、拭きとる習慣をつけ清潔に保つことが重要です。ただし、シャツの袖や汚いタオルで拭きとるようなことをしては絶対にいけません。きれいなタオルやハンカチで優しく拭きとる習慣をつけてください。
【4】ストレスなどによるホルモンバランスの乱れ
ニキビはストレスを受けた時もできやすくなります。ストレスを長期間受け続けると、自律神経の働きに悪影響を与えてしまいます。コルチゾールやアドレナリンがストレスに対抗するために分泌されますが、これらが男性ホルモンに刺激を与えてしまうことでも、皮脂分泌を促してしまいます。
これを防ぐにはストレスのある環境を改善することや、ストレスの原因となっているものから距離を置くようにすると、心と体のバランスも上手にとることができ、ストレスの軽減につながります。
【5】間違ったスキンケア
余分な皮脂を取り除くために、念入りに長時間かけて洗顔をしていませんか?おでこ全体にプツプツとニキビができている場合は、間違ったスキンケアが原因になっている可能性があります。
皮脂や汚れ、整髪料をきちんと落とすためには洗顔は欠かせませんが、過度な洗顔は肌刺激の原因となりますので、見直しが必要です。
【6】タバコ
タバコの喫煙習慣は、体中の血行を悪くしてしまいます。活性酵素を発生させるため、せっかく肌のケアをしてエイジングケアに力を入れても、タバコの喫煙の悪影響の方がずっと大きいのです。
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おでこニキビの治し方~洗顔・スキンケアの仕方~
自分でできるケア方法として、まずはスキンケア方法や使用するアイテムの見直しをしてみましょう。
【1】洗顔方法
肌の日ごろのベーシックケアも大切です。洗顔料は弱酸性でお肌に優しいものを選びましょう。スクラブ入りなどは逆にニキビを刺激してしまうのでおすすめできません。
まずは手を清潔にしてから、洗顔料を使う前に、34℃~36℃くらいの体温と同じか少し高いくらいの温度のぬるま湯で予洗いをします。この予洗いの時点で汚れの7割程度が落ちると言われており、大事なステップとなります。
次に洗顔料を手に取って、よく泡立てます。手で上手く泡立たない場合は、泡立てネットなどを使って泡をつくります。洗顔料を泡立てることで、毛穴の汚れが落ちやすくなったり、肌への摩擦を軽減したりすることができます。
洗う順番はおでこ、鼻筋といったTゾーンの皮脂が多い部位からはじめて、口回り・顎といったUゾーン、そして顎の裏の方までしっかり洗いましょう。
ただし、長時間の洗顔、必要以上に圧をかけての洗顔は肌表面の角質を傷つけてしまいます。洗う時間は20秒~30秒を目安に、泡で顔を包み込むように優しく洗いましょう。
丁寧に洗顔料を洗い流し、髪の生え際は特に洗い残しの無いようにしっかり流します。おでこは目の周りなど皮膚の薄い部分に比べてついつい雑に扱いがちですが、それではいけません。
ふき取る時も肌を擦ったりしないように、優しく水分を吸い取るようにします。洗顔料を使用しての洗顔は1日2回に留める、洗顔の時間は1分以内にするなど、皮脂を取りすぎず擦りすぎない洗顔を心掛けましょう。
【2】保湿ケア
肌の乾燥はニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を招きます。洗顔後はすぐに保湿アイテムでケアしましょう。まずは化粧水をたっぷりとつけてから、ゲルや乳液でしっかりと保護ケアをおこないます。クリームやオイルは油分が多くニキビの原因菌であるアクネ菌の栄養になるため、目周りなど乾燥が気になるなる部分のみに使用しましょう。
【3】角質ケア
ターンオーバーの乱れなどによって毛穴まわりの角質が厚くなると、毛穴が詰まりやすくなります。すると毛穴からスムーズに皮脂が排泄できないため、皮脂が蓄積されニキビができやすくなります。そのため余分な角質を溜めないようにケアすることが重要です。
自宅で角質ケアをおこなう場合は、スクラブやゴマージュなど肌に摩擦を与えるものは避け、塗るだけなどの肌に優しい角質ケアアイテムを使用しましょう。
【4】化粧品
スキンケアには、市販の化粧品よりも、美容皮膚科で開発された治療用のスキンケア用品がおすすめです。個人の症状にあったものを紹介し、スキンケア指導もしてもらえるので、おでこニキビが治まりやすくなります。
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おでこニキビの治し方~ストレス対策~
ストレスを溜めないためには、日々少しづつでもリフレッシュをするように心掛けましょう。手軽にできるリフレッシュ方法に入浴があります。ゆっくりと湯船に浸かると、副交感神経を優位にしてストレスを解消してくれます。好きな香りの入浴剤などを用いて、少なくとも週2回~3回は湯船に浸かるようにしましょう。
睡眠不足やストレスを抱えないように、夜はできるだけ12時には寝るようにしましょう。充分な睡眠時間をとれない場合は、スマートフォンは寝る前に極力使わないなど、入眠環境を整えることで眠りの質を高めるようにしましょう。
朝は早めに起き、カーテンを開けて朝日をしっかりと体に浴びるようにする事で、体内時計が整い、ホルモンバランスも整いやすくなります。
規則正しい生活を続けていく内に、ホルモンバランスが整うと、徐々に皮脂の分泌量も正常状態に戻ってくるのです。
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おでこニキビの治し方~美容皮膚科で早く治す~
一般皮膚科で処方される保険適用の治療薬で改善されない場合や、ニキビが悪化してしまった場合などは、自由診療ならではの保険適用外の院内施術を多数取り揃えている美容皮膚科での治療が有効な対処法です。
美容皮膚科での治療には、ケミカルピーリングやイオン導入などの院内施術や、自宅で使用する外用薬などがあります。タカミクリニックでは、ニキビの種類や症状、肌質を診断し、それぞれ患者様に合った治療法を相談して決めています。
【1】おでこのニキビ治療の内容
①ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、皮膚に酸性の薬剤を塗布して、肌表面の不要な角質を除去する施術です。不要な角質を除去することで、肌のターンオーバーを促し毛穴の詰まりを改善してくれるので、おでこのニキビ治療に高い効果を発揮します。比較的安い金額で施術ができるので、人気があります。
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②イオン導入
イオン導入とは、ビタミンC誘導体などの美容成分を肌に塗ったあと、微弱な電流によって美容成分を肌の真皮層まで浸透させる施術です。浸透させる成分は、炎症を鎮静させ肌再生を促す効果の高いビタミンC誘導体、活性酸素除去力が高く過酸化脂質を抑制させるビタミンCE誘導体などです。
ただ塗るだけよりも約100倍近く肌に浸透させることができるため、おでこのニキビやニキビ跡の改善に加え、美肌にも高い効果があるとされます。タカミクリニックでは、ビタミンC誘導体、ビタミンCE誘導体に加えて、抗男性ホルモン薬やトラネキサム酸など医療機関ならではの成分も導入していきます。
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③外用薬
美容皮膚科ではオリジナルの治療薬を処方してもらえます。タカミクリニックでは、毛穴の詰まりを防ぐピーリング薬を20種類以上取り揃えています。また、過剰な男性ホルモンを抑えるために、抗男性ホルモン薬や植物由来女性ホルモ様成分を配合したローションタイプのお薬などを処方しています。
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【2】おでこのニキビ治療で跡は残らない?
ケミカルピーリングやイオン導入は一部のエステでもおこなわれていますが、美容皮膚科でおこなうことにより、自身の症状にあわせた薬剤を使用して施術をおこなえるので、高い効果が期待できます。また、炎症をすみやかに抑えたり、再発を防いだり、肌のターンオーバーが促されるため、跡を残さずに治すことができます。
おでこは自分でも気になりやすい部分のため、つい触ったり、潰したりしてしまうという方も多いかと思いますが、触る、潰すなどの行為はニキビの状態が悪化し、治りが悪くなるだけでなく肌を傷つけニキビ跡を残してしまうリスクがあります。ひどいときにはクレーター(凹み)となってしまう場合もあります。
跡を残さないためにも、セルフケアに頼らず、早めに美容皮膚科を受診することをおすすめします。美容皮膚科ではスキンケアの選び方、使い方のアドバイスもしてくれます。
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まとめ
今回は思春期ニキビ、大人ニキビ、男性のニキビを含めて、おでこにできるニキビを改善するにはどうしたらいいのかを紹介しました。ニキビの原因や症状を踏まえて、自分の症状に合った方法で根気よく治すことが大切です。
人目が気になるからと前髪でおでこを隠したりするのは逆効果で、髪に付着しているホコリや汚れ、整髪料などで悪化させてしまう原因になりかねません。おでこにニキビができてしまったら、前髪は顔にかからないように上げるかピンで留めて、髪の毛が肌に触れないように気を付けて生活するようにしましょう。
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