繰り返すおでこのニキビの原因は?跡を残さずきれいに治す方法は?
更新日:2022年11月30日 水曜日ある朝、目が覚めたら、おでこにポツンと違和感、ニキビができてガッカリしちゃうことありませんか?
おでこから鼻にかかる部分「Tゾーン」にできるニキビや吹き出物は、ホルモンの影響で皮脂分泌が盛んになる思春期だけのお悩みではありません。なかなか治らないおでこにブツブツ大量にできる白ニキビ、ポツンとできては繰り返す赤ニキビに、大人になってからも悩んでいる方も多くいらしゃいます。
マスクの着用により今まで以上に視線が集まるおでこ。そのため、おでこのニキビをなんとか治したいをいう方が増えています。
今回、おでこにできるニキビの特徴から、原因と症状、治し方やケア方法、美容皮膚科での治療方法にいたるまで、詳しくご紹介していきます。
※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。
思春期と大人のおでこニキビの違い
【1】思春期のおでこニキビ
10代に多くみられる思春期にできるニキビは、皮脂の分泌が多いTゾーン出来ることが特徴です。おでこニキビができる原因には皮脂の分泌過剰と密接な関係があります。
第2次成長期である中学生から高校生になると男女問わず男性ホルモンの分泌が高まります。男性ホルモンの分泌が活発になると、皮脂腺が刺激され皮脂が過剰に分泌されます。さらに、男性ホルモンは角質を厚く硬くするため毛穴が塞がれて、過剰に分泌された皮脂がうまく排出されずに毛穴につまることで、ぶつぶつした白ニキビが広範囲に出来たり、毛穴につまった皮脂を栄養にアクネ菌が増殖して腫れた赤みがあるニキビが出来きます。
思春期ニキビの原因は皮脂分泌過多によるものなので、毛穴のつまりを防ぐピーリング剤や皮脂分泌を抑える外用薬を直接ニキビに塗ってあげることでより早い改善が期待できます。保険適用内で改善されない場合やニキビが悪化している場合などは、クリニック内で行うケミカルピーリングやイオン導入など美容皮膚科での治療が有効です。
当院では、自由診療の美容皮膚科ならではのオリジナルの治療薬や施術を多数取り揃え、ニキビの種類や症状、肌質に適した治療をご提案しています。
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【2】大人になってからのおでこニキビ
大人ニキビは、顎やフェイスラインに繰り返し出来ることが特徴です。思春期にニキビが出来なかった人でも、20代になって生活環境やライフスタイルの変化で突然できる人もいます。
思春期ニキビと大人ニキビは医学的には同じ「尋常性ざ瘡」で形態は全く同じです。拡大鏡でみても「ここが違う!」とニキビ自体に違いはありませんが、ニキビが出来る原因が違います。
皮脂の多い10代~20代前半はおでこニキビが出来やすいですが、大人になってからもおでこにざらざと広範囲にニキビが出来る場合は、過度のストレスや寝不足、肌の乾燥、擦りすぎなどの間違ったスキンケア方法、油分過多なスキンケアアイテムの使用など、複数の原因が重なって起こっています。
また、ホルモンバランの乱れにより、生理前になると腫れて赤みや痛みのあるニキビがぽつんと繰り返し出来るのも大人ニキビの特徴です。
メンズの場合は、女性よりも皮脂の分泌が活発なことに加え、整髪料による刺激が原因となり、おでこニキビが出来てしまいます。大人のおでこニキビの対策としては、過剰な男性ホルモンを抑えるために、抗男性ホルモン薬や植物由来女性ホルモン様成分などの外用薬を使用したり、ピルの使用で女性ホルモンを増やす治療が効果的です。
その上で、スキンケア方法やアイテムの見直し、ストレスや生活習慣の乱れを改善するように心がけてください。ストレスを長期間受け続けると、自律神経の働きに悪影響を与えてしまいます。コルチゾールやアドレナリンがストレスに対抗するために分泌されますが、これらが男性ホルモンに刺激を与えてしまうことでも、皮脂分泌を促してしまいます。
これを防ぐにはストレスのある環境を改善することや、ストレスの原因となっているものから距離を置くようにすると、心と体のバランスも上手にとることができ、ストレスの軽減につながるようです。
一般皮膚科での保険診療は薬の種類が限られてためことに加え、ニキビ跡を防ぎながらおでこのニキビを治す治療ができないため、金額は上がりますが美容皮膚科の受診がおすすめです。
当院では、抗男性ホルモン薬を配合したオリジナル治療薬や、ニキビ跡に効果的なトラネキサム酸を配合したオリジナル導入剤を用いたイオン導入など、大人ニキビをより早く、きれいに治す治療を行っています。
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おでこのニキビができる原因とは?
【1】食べ物
おでこにできるニキビの原因の一つに食生活の乱れが挙げられます。
糖質や動物性の脂肪を摂りすぎた生活を続けていると皮脂の分泌を増やす原因になりますが、あくまで摂りすぎに注意すれば良いのであって、全く摂ってはいけないわけではありません。
脂質と糖質を抑え気味にして、ビタミン類をしっかりと摂るようにしましょう。ビタミンB2は皮脂量をコントロールしたり、脂質代謝を促すためにニキビ予防には大切な栄養成分ですので、1日数回に分けてこまめに摂りましょう。卵や納豆、ヨーグルトには多く含まれているので、朝食や昼食時に気軽に取り入れやすい食べ物です。ビタミンCは活性酸素を除去してニキビの炎症を抑えます。ビタミンEと一緒に摂取することがおすすめです。また、肌のターンオーバーを改善させるために必要なビタミンAをしっかりと摂るように心がけてください。
バランスの良い食事が予防にもつながります。
【2】髪型や整髪料
前髪やサイドの髪の毛がおでこや顔にかかることで、常時、皮膚に刺激を与えていることもニキビの原因となります。
前髪が皮膚にあたる刺激に加え、髪についた汚れやほこりもニキビを悪化させてしまう恐れがあるため気をつけなければなりません。髪の毛がおでこや顔につかないように結んだり、ピンを使って留めるなど工夫をしましょう。自宅にいるときはヘアバンドで髪を上げることをおすすめします。
さらに気をつけたいのは、毎日ヘアスタイリングで使っている整髪料などです。ワックスやオイル、スプレーなどの整髪料に含まれる油分や成分が毛穴を詰まらせていることもあるので、おでこニキビが治らない人は、スタイリング剤を見直す、使用を控えるなどの検討も必要です。
また、シャンプーやトリートメント剤、整髪料の洗い残しが、おでこにニキビを作る原因になっている場合もあります。
おでこやこめかみ、もみあげなどの顔周りは特にニキビができやすい場所です。洗顔の際にはしっかりと洗い流すことを徹底しましょう。
【3】汗
汗をかいた後の対処にも注意が必要です。運動したとき、暑いとき、焦ったとき、様々な場面でおでこからはたくさんの汗がでます。かいた汗を拭かずにまま放置しておくと、汗がホコリや花粉などの汚れを吸着し毛穴をつまらせ、おでこのニキビを悪化させる原因となってしまいます。
汗をかいたら放置せず、拭きとる習慣をつけましょう。ただし、シャツの袖や汚いタオルで拭きとるようなことをしては絶対にいけません。きれいなタオルやハンカチで優しく拭きとる習慣をつけてください。
【4】睡眠不足やストレスによるホルモンバランスの乱れ
生活面では、睡眠不足やストレスを抱えないように、夜はできるだけ12時には寝るようにしましょう。充分な睡眠時間を取れない場合は、スマートフォンは寝る前に極力使わないなど、入眠環境を整えることで眠りの質を高めるようにしましょう。
朝は早めに起き、カーテンを開けて朝日をしっかりと身体に浴びるようにする事で、体内時計が整い、ホルモンバランスも整いやすくなります。
規則正しい生活を続けていく内に、ホルモンバランスが整うと、徐々に皮脂の分泌量も正常状態に戻ってくるのです。
【5】間違ったスキンケア
余分な皮脂を取り除くために、念入りに長時間かけて洗顔をしていませんか?おでこ全体にプツプツとニキビが出来ている場合は、間違ったスキンケアが原因になっている可能性があります。
皮脂や汚れ、整髪料をきちんと落とすためには洗顔は欠かせませんが、過度な洗顔は肌刺激の原因となります。洗顔料を使用しての洗顔は1日2回に留める、洗顔の時間は1分以内にするなど、皮脂を取りすぎず擦りすぎない洗顔を心がけましょう。
【6】タバコ
タバコの喫煙習慣は、身体中の血行を悪くしてしまいます。活性酵素を発生させるため、せっかく肌のケアをしてエイジングケアに力を入れても、タバコの喫煙の悪影響の方がずっと大きいのです。
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おでこニキビの治し方~洗顔・スキンケアの仕方~
【1】洗顔方法
肌の日ごろのベーシックケアも大切です。洗顔料は弱酸性でお肌に優しいものを選びましょう。スクラブ入りなどは逆にニキビを刺激してしまうのでおすすめできません。
まずは手を清潔にしてから、洗顔料を使う前に、34~36℃くらいの体温と同じや少し高いくらいの温度のぬるま湯で予洗いをします。この予洗いの時点で汚れの7割程度が落ちると言われており、大事なステップとなります。
次に洗顔料を手に取って、よく泡立てます。手で上手く泡立たない場合は、泡立てネットなどを使って泡を作ります。洗顔料を泡立てることで、毛穴の汚れが落ちやすくなったり、肌への摩擦を軽減したりすることができます。
洗う順番はおでこ、鼻筋といったTゾーンの皮脂が多いとろからはじめて、口回り・顎といったUゾーン、そして顎の裏の方までしっかり洗いましょう。
ただし、長時間の洗顔、必要以上に圧をかけての洗顔は肌表面の角質を傷つけてしまいます。洗う時間は20~30秒を目安に、泡で顔を包む込むように優しく洗いましょう。
丁寧に洗顔料を洗い流し、髪の生え際は特に洗い残しの無いようにしっかり流します。おでこは目の周りなど皮膚の薄い部分に比べてついつい雑に扱いがちですが、それではいけません。
ふき取る時も肌を擦ったりしないように、優しく水分を吸い取るようにします。肌の乾燥を防ぐために化粧水をたっぷりとつけてから、ゲルや乳液でしっかりと保護ケアを行います。クリームは乾燥する部分にのみ使用するなど、部分使いがおすすめです。
【2】角質ケア
ターンオーバーの乱れによって角質層が厚くなります。すると毛穴が角化して毛穴からスムーズに皮脂が排泄できないため、皮脂が蓄積されニキビができやすくなることからも、余分な角質をケアすることが必要です。
自宅で行う場合は、スクラブやゴマージュなど肌に摩擦を与えるものは避け、塗るだけなどの肌に優しい角質ケアアイテムを使用しましょう。
【3】化粧品
スキンケアには、市販の化粧品よりも、美容皮膚科で開発された治療用のスキンケア用品がおすすめです。個人の症状にあったものを紹介してもらえるので、早い治療が期待できます。
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おでこニキビの治し方~美容皮膚科で早く治す~
美容皮膚科での治療には以下のようなものがあります。それぞれ患者様に合った治療を相談して決めています。
【1】おでこのニキビ治療の内容
①ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、皮膚に酸性の薬剤を塗布して、肌表面の不要な角質を除去する施術です。不要な角質を除去することで、肌のターンオーバーを促してくれるので、おでこのニキビ治療に高い効果を発揮します。比較的安い金額で施術ができるので、人気があります。
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②イオン導入
イオン導入とは、ビタミンC誘導体などの美容成分を肌に塗ったあと、微弱な電流によって美容成分を肌の真皮層まで浸透させる施術です。浸透させる成分は、炎症を鎮静させ肌再生を促す効果の高いビタミンC誘導体、活性酸素除去力が高く過酸化脂質を抑制させるビタミンCE誘導体などです。
ただ塗るだけよりも約100倍近く肌に浸透させることができるため、おでこのニキビやニキビ跡の改善に加え、美肌にも高い効果があるとされます。当院では、ビタミンC誘導体、ビタミンCE誘導体に加えて、抗男性ホルモン薬など医療機関ならではの成分も導入していきます。
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【2】おでこのニキビ治療で跡は残らない?
ケミカルピーリングやイオン導入は美容皮膚科で行うことにより、自身の症状にあわせた薬剤を使用して施術を行えるので、高い効果が期待できます。また、炎症をすみやかに抑えたり、肌のターンオーバーが促されるため、跡を残さずに治すことができます。
おでこは自分でも気になりやすい部分のため、つい触ったり、つぶしてしまうという方も多いかと思いますが、そうしていると治りが悪くなるだけでなく肌を傷つけニキビ跡を残してしまうリスクがあります。ひどい時にはクレーター(凹み)となってしまう場合もあります。
跡を残さないためにも、セルフケアに頼らず、早めに美容皮膚科を受診することをおすすめします。美容皮膚科ではスキンケアの選び方、使い方のアドバイスもしてくれます。
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まとめ
今回は思春期ニキビ、大人ニキビを含めて、おでこにできるニキビを改善するにはどうしたらいいのかを紹介しました。ニキビの原因や症状を踏まえて、自分の症状に合った方法で根気よく治すことが大切です。
人目が気になるからと前髪でおでこを隠したりするのは逆効果で、髪に付着しているほこりや汚れ、整髪料などで悪化させてしまう原因になりかねません。おでこにニキビができてしまったら、前髪は顔にかからないように上げるかピンで留めて、髪の毛が肌に触れないように気を付けて生活するようにしましょう。
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