あなたの肌悩みに医師がお答えします
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すぐにできる!ニキビに対する正しい洗顔方法を知ろう

更新日:2022年12月1日 木曜日

長年女性を悩ませる肌トラブルの一つに、ニキビがありますよね。ニキビがあるとメイクの仕上がりが悪くなるだけでなく、鼻やおでこなどの目立つところにできてしまうと、気分までブルーになってしまいます。

今回はそんなニキビのできる原因や、ニキビに対する正しいケア方法をご紹介します。

 

※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。

 

 

ニキビの原因と特徴
 

ニキビとは、毛穴につまった皮脂を栄養分としてアクネ菌が繁殖し炎症を起こすことにより発生します。毛穴を詰まらせる主な原因として、思春期では皮脂の増加、成人では皮膚の新陳代謝の低下による角質肥厚などが主に挙げられますが、ニキビのできる部位によってもさらにいくつか原因を挙げることができます。

 

【1】鼻ニキビやおでこニキビ

鼻やおでこは顔の中でも皮脂腺が多く分布する部位であり、ここにできるニキビは過剰となった皮脂が原因であることが多いです。思春期の場合は第二次成長期に伴なう皮脂の分泌量が増加することが考えられますが、成人の場合はホルモンバランスが乱れている可能性があります。睡眠不足やストレスからホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンの働きが優位になり、その働きにより皮脂の分泌が増え、ニキビができやすくなります。

また、成人女性の鼻ニキビの原因となることが多いのがメイクです。鼻は他の部位に比べ毛穴が大きいため、十分にメイクが落とせていない場合などはメイク製品の細かい粒子が毛穴に詰まり、ニキビができる原因となります。そのため、成人してからのおでこニキビや鼻ニキビは、生活習慣を整えることや、適切なメイク落としや洗顔、さらにはメイクアイテムの選び方が予防のポイントとなります。

 

【2】成人にできやすい顎ニキビ

鼻ニキビやおでこニキビに比べて、顎や口周りのニキビは成人にできやすくなっています。

顎ニキビの原因としては、新陳代謝の低下や外部からの刺激が多いことが挙げられます。新陳代謝とは皮膚の最も表層である角質層がはがれ落ちて新しい細胞と入れ替わることであり、新陳代謝が低下すると皮膚の最も表層である角質層が厚くなります。角質層が肥厚すると同じく表層にある毛穴を詰まらせてしまい、ニキビの原因となります。顎や口周りは皮脂腺の数は少ないため、ニキビができる原因としてはこの新陳代謝の低下が主として考えられます。

加えて、顎を含めたフェイスラインは髭が生える場所ですから、男性ホルモンの影響が強いとされています。ストレスなどによって男性ホルモンが多くなることで、皮脂の分泌量が増えたり、角質が肥厚化し毛穴を詰まらせる原因となります。また、手についた雑菌もニキビによる炎症を悪化させる原因となります。

顎ニキビの予防としては、適度な運動習慣により新陳代謝を亢進させることや、無意識に触っていたり頬杖をついていたりなど、手などがむやみに触れないようにすること、ストレスや睡眠不足、生活習慣の乱れを解消することがポイントです。

 

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ニキビに効く洗顔料
 

ニキビの予防に重要な洗顔ですが、洗顔方法と同等に洗顔料選びが重要です。ニキビを予防する洗顔料を選ぶ際に重要なポイントは以下のものが挙げられます。

 

【1】保湿力の高い洗顔料を

ニキビの大敵である皮脂を抑えるためにも、保湿力の高い洗顔料を選びましょう。洗浄成分だけが強すぎて肌の保湿が充分でない場合、皮脂の分泌を亢進し、ニキビの原因となってしまいます。セラミドなどの保湿成分が配合された洗顔料を選んで、肌の乾燥を予防しましょう。

 

【2】強すぎる洗浄成分には要注意

ニキビ予防には清潔と保湿が重要なことは確かですが、洗浄効果の高すぎる洗顔料もニキビを悪化させる危険があります。「界面活性剤」は洗顔料には欠かせない成分ではありますが、泡立ちをよくすることなどを目的に過剰に配合されている場合、本来必要な肌の成分まで一緒に洗い流してしまい、肌のバリア機能を低下させるケースがあります。ニキビの予防のためには、界面活性剤は必要最低限量を配合した洗顔料を選びましょう。また、サリチル酸、イソプロピルメチルフェノール、硫黄などといった殺菌効果の高い成分は肌の負担になることや、乾燥しやすくなってしまうためなるべく避け、肌に優しい洗顔料を選ぶようにしましょう。

 

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ニキビに効く洗顔方法
 

いくら生活習慣を整えても、誤った洗顔方法でお肌を傷つけていては、ニキビができるリスクはとても大きくなります。ニキビを予防するための洗顔方法のポイントをご紹介します。

 

【1】過剰な洗顔は逆効果

ニキビの原因の1つに過剰な皮脂の分泌があります。だからといって一日に何度も洗顔するのは逆効果です。洗顔により確かに皮脂は落ちますが、過剰な洗顔は皮膚の潤いを保つための保湿成分まで落としてしまったり、肌をひどく乾燥させて皮脂の分泌を一層亢進させてしまったりすることもあります。

洗い流してしまった保湿成分は化粧水や乳液でカバーすることは難しく、バリア機能の低下した肌はニキビができやすくなるだけでなく、シミなどの他のトラブルの原因にもなります。正しいスキンケア方法を知って、そのようなトラブルを回避しましょう。

 

【2】洗顔効果を高める洗顔前のケア

洗顔をする前にまず気をつけたいのが、クレンジングです。メイクがしっかり落とせていないと洗顔の効果も半減してしまいます。しかし、メイクを落とすためのクレンジングは肌への負担が大きいことも確かです。特に脱脂力の強いオイルクレンジングが要因となって肌のバリア機能を低下させてしまっているケースも見受けられますので、肌への負担を考えクレンジングは必要な潤いを残しつつも汚れを落とすことのできるものを選択するようにしましょう。クレンジングを行う際もゴシゴシこすらず、クレンジング剤を馴染ませるようにメイクを落としていきましょう。馴染ませる時間は40秒が目安です。

 

【3】洗顔の仕方と洗顔後のケア

肌への刺激を抑えるために、洗顔の際は洗顔料をよく泡立て、できるだけ弾力のある泡を作りましょう。細かく泡立てるには、手のひらをボウルのように窪ませ、反対の手の指を立てて指先でクルクルと回すように混ぜるのがコツです。難しい場合は、100円ショップなどでも売っている泡立てネットを使うと、簡単に弾力泡を作ることができます。

弾力泡を作ることができたら、手と顔の間に泡を挟むようにして優しく洗っていきましょう。おでこや鼻など、皮脂の多い個所から洗い始め、洗うときは指が顔に触れないようにふんわりと洗いましょう。皮脂が多くない目元や口元は、泡を「乗せる」くらいの気持ちで優しく洗いましょう。

 

顔全体を洗い終わったら、ぬるま湯でしっかりと洗顔料を落とします。肌への刺激を抑え洗顔料もしっかり落とすことのできる、34℃~36℃程度の熱さが理想的です。すすいだ後のタオルは清潔なものを使いましょう。使用済みのタオルなどは雑菌が繁殖している場合もあり、洗いたての肌に菌を付着させることになってしまいます。洗顔直後の肌は水分が蒸発しやすい状態になっているため、洗顔後は可能な限り早く保湿を行うこともポイントです。

 

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どうしても治らないニキビには
 

ニキビの原因は多岐に渡り、様々な要因が絡んでいます。どうしても治らないニキビがある場合、皮膚科を受診するということも選択肢の一つです。一般皮膚科では、保険適用となるニキビ治療薬を処方してもらえます。保険が適用となるので費用を抑えることができるというメリットがありますが、処方される薬や処置の範囲に制限があります。

一方、美容皮膚科ではニキビの原因に合わせて適切な新しい治療を受けることができ、処方される薬も独自に開発しているもの、一人ひとりに合わせてきめ細かに濃度を調整したものが処方されます。また、美容皮膚科であれば、ニキビ跡の治療や、ニキビの予防治療なども受けることができます。美容皮膚科で行うニキビの治療法には、主として以下のようなものがあります。

 

【1】 ニキビ専用の治療薬

美容皮膚科では、抗炎症作用や抗男性ホルモン作用を含んだ「ニキビ治療」に特化した外用薬やローションを処方してくれます。また、ニキビ跡の色味の改善を早めるローションや、ニキビ跡の凹みを目立ちにくくさせる外用薬、ターンオーバーを正常に整えるゲルなど、ニキビに関するあらゆる問題をカバーする薬が多く用意されています。

 

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【2】 ピーリング

ピーリング作用を持つ薬剤を用いて、ニキビの原因である余分な角質を除去し、肌を健康な状態へと導きます。ピーリングには新陳代謝のリズムを整えたり、美容成分の浸透を行いやすくする効果があります。自宅治療用のピーリング薬が処方される場合と、クリニック内でピーリング処置を行う場合があります。

 

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【3】 イオン導入

皮脂の分泌を亢進する男性ホルモンを抑制する働きのある薬剤やニキビ改善効果のある成分を、微弱な電流を使って肌へ浸透させる施術です。表皮のさらに下の層である真皮層まで有効成分を浸透させることで、肌の奥から肌質を整えます。ピーリングと併せて行うことでさらに効果が高まります。

 

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【4】 LED治療

医療用のLEDを用いて光エネルギーを肌の深部にまで浸透させ、ニキビの原因菌であるアクネ菌の殺菌や炎症の抑制、コラーゲンの生成、ターンオーバーを促進させます。また、皮脂腺の収縮を導き、過剰な皮脂の分泌を抑えます。

 

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【5】ニキビ圧出

面ぽう圧出器という専門の器具を用いてニキビに溜まった膿や皮脂を取り出し、炎症を早期に抑えます。自分でニキビを潰してしまうとそこから雑菌が入りさらに化膿したり、凹みタイプのニキビ跡ができる恐れがありますが、クリニックでは専門器具を用いて専門の訓練を受けたスタッフがニキビ圧出を施行するため、安全かつ効果的に行われます。

 

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【6】 ニキビ注射

炎症の強いニキビに対して直接治療薬を注射することで炎症を抑えます。炎症の強いニキビの場合に起こりやすい、ニキビ跡を予防する効果もあります。医師が診察で症状を見て必要と判断すれば処置を行います。

 

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まとめ
 

一口にニキビといっても、その原因は様々です。肌質や体質によりニキビのできやすい人やできにくい人がいるように、自分の体質に合った予防法や化粧品を選ぶことも大切です。

また、適切なスキンケアや生活習慣によっても改善しないニキビは、何か別の原因が隠れているかもしれません。困ったときはニキビ専門の医療機関に相談することも選択肢の一つです。

正しいスキンケア方法を知り、様々な角度からお肌をケアして美肌を目指しましょう。

 

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