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目の下のたるみ。気になる原因とたるみの解消法

更新日:2022年11月29日 火曜日

疲れや年齢が出やすい部位―、それは目元。特に目の下に「たるみ」があると、実年齢よりぐんと老けて見えてしまいます。

若い頃のふっくらした涙袋はチャームポイントにもなりますが、ある年齢から、目の下のハリがなくなってきたり、最初は小じわだったものがいつの間にかたるみなっているなど、目の下の衰えに不安を覚える方は少なくないのではないでしょうか?そもそも、どうしてたるむのか?その原因が分かれば、対策を講じることができます。目の下の「たるみ」について、原因と対策について解説します。

 

※この記事は、美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋 雅美医師が監修しています。

 

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目の下のたるみ、ふくらみ。気になる原因について
 

同じ年齢でも、目の下のたるみが目立つ人とそうでない人がいます。たるみができるメカニズムを探っていくと、その理由が分かってきます。原因は主に3つあります。加齢による「肌老化」、「眼窩脂肪」と呼ばれる脂肪袋の飛び出し、また、「まばたきの回数の減少」といった現代ならではの生活習慣も関係しています。これらが複合的に重なり、目の下のたるみが形成されます。

 

「皮膚の老化」による目の下のたるみ

目の下のたるみの大きな原因は皮膚の老化です。皮膚は表面から、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から成り立っています。たるみと特に深く関係するのは、その中の真皮です。年齢とともに、真皮の弾力を支える繊維成分であるコラーゲンやエラスチンが減少したり、変性します。水分を保つヒアルロン酸も減少します。すると弾力や柔軟性がなくなり、その部分が陥没し、たるみになるのです。

皮膚の老化でたるんでくるのは、目の下も同じです。特に目の下の皮膚は薄いので、コラーゲンなどが減りやすく、弾力を失いやすい傾向にあります。また、目の周りや頬の「筋肉」も衰えてきます。皮膚や脂肪を支える筋肉が弱ったり、骨と皮膚をつないでいる靭帯が緩んでも、たるみの原因になります。

そして、加齢に加えて皮膚の老化をさらに促進させる要因が「紫外線」です。紫外線にはA波とB波があり、特にA波(UVA)は波長が長く、皮膚の真皮まで到達し、コラーゲンやエラスチンを変性させることが分かっています。しかも曇の日やガラスも通過して、肌の老化を促進させ、目の下のたるみを助長する要因となります。

 

「眼窩脂肪」による目の下のふくらみ

目の下のふくらみは、眼窩脂肪と呼ばれる眼球を保護している脂肪です。もともと眼窩脂肪は眼球の下に誰にでもあるのですが、年齢を重ねてくると、眼窩脂肪が重力と加齢により前方へ押し出されてきます。これが影になって、シワやたるみが目立つようになり、老けて見えたり、クマのようになったり、顔色が悪く感じ、疲れた暗い印象になります。

また、加齢に伴い、頬が痩せてくることで、目の下の眼窩脂肪のふくらみと頬の高低差が大きくなり、たるみが強調されるケースもあります。

 

「まばたきの減少」による目元のたるみ

まばたきの減少も目の下のたるみを作る原因です。例えば、パソコンやスマートフォンの画面を長時間見ることでまばたきの回数が減ると、目の周囲の筋肉が衰え、目の下がたるんでいきます。

また、まばたきは、目の周りの血行の流れを促進したり、リンパの流れをよくする効果もあります。まばたきの減少は、それらの効果を下げ、目の下の筋肉や皮膚に栄養が届かなくなったり、老廃物がたまるなどのマイナス要因となるのです。

 

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目の下のたるみを自分でケアする方法
 

目の下のたるみの予防やケアにおすすめの方法をいくつか紹介しましょう。

 

【1】“目まわりマッサージ”で目の下のたるみをケア

真皮層の弾力の衰えや、顔の筋肉の緊張が引き起こす目の下のたるみには、筋肉の緊張をほぐしたり、血行やリンパの流れをよくするマッサージが効果的です。ただし、目元の皮膚は薄く、とてもデリケートなので、マッサージ専用クリームを使って滑りをよくしたり、また、ツボを上手に捉えて、皮膚をこすらないように優しくタッチするなど、注意して行いましょう。

目元マッサージの一例をご紹介します。

1:両手の親指を左右の耳の下あたりに当て、中指の腹で、目の下を目頭から目尻に向けて3回さすります。

2:眉の下をアイホールに沿って、眉頭からこめかみに向けて3回さすります。

3:こめかみを小さな円を描くように、3回まわして圧します。

4:目の下の目頭→目の中央までさすり、目の下の中央で小さな円を3回描きます。

5:こめかみを圧しながら、目玉を左右に3回動かし、5秒間、目を閉じます。

6:目玉を上下に3回動かし、5秒間、目を閉じます。

 

【2】“ツボ押し”で目の下のたるみをケア

目の疲れをとり、血行を促進する、目のまわりにある「ツボ押し」もおすすめです。人差し指か中指の腹を使って、軽く押すようにします。

・攅竹(さんちく)

左右の眉頭の下。少し、下から上に持ち上げるように押すのがコツ。まぶたの腫れ、眼精疲労におすすめ。

・太陽(たいよう)

左右の目尻の外側のくぼみ。こめかみより、やや目じり寄り。噛むと筋肉が動くところ。目の周りの血行を促進して、新陳代謝を促します。頭痛にも効果があります。

・球後(きゅうご)

左右の目尻の下。目の周りの肌や筋肉を鍛え、引き締め効果があります。

・四白(しはく)

瞳の真下で、小鼻の横の位置、少しくぼんでいるところ。やはり目の周りの血行を促します。

 

【3】“表情筋トレーニング”で目の下のたるみをケア

目のまわりを取り囲む眼輪筋という筋肉があります。眼窩脂肪を支えているのもこの筋肉。目の下のたるみは、こうした筋肉の衰えも大きな原因なので、その予防には表情筋トレーニングも役に立ちます。鏡を見ながら、額や眉間にシワが寄らないように筋肉の動きを意識しながら行うのがポイントです。

・眼輪筋エクササイズ

目を閉じ、そのままギューッと閉じて、数秒間キープします。その後、少しづつ目の力をゆるめ、眉を上げて、大きく目を見開いて数秒間キープ。ゆっくりと元に戻します。

・まぶたエクササイズ

両手の平を眉の上部に当て、目をぱっちり大きく開けます。おでこを動かさないようにしながら、目を思い切り見開き3秒キープ。これを10回繰り返します。次に、口を「お」の形にして、鼻の下を思い切り伸ばします。目線を上に向けて、目の下の部分を伸ばします。下まぶたを引き上げるようにして5秒キープ。そして、ゆっくり元に戻します。

 

【4】“化粧品”で目の下のたるみをケア

目の下のまぶたは、皮脂腺が少なく乾燥しやすい部分です。保湿効果の高いセラミド入りの化粧品などでケアしましょう。

ほかに、ヒアルロン酸、ピクノジェノール、プラセンタエキスなど、年齢肌にハリと透明感をもたらす効果があるものを選びましょう。

 

【5】“こすらない習慣”で目の下のたるみをケア

過度に目をこすると、まぶたの筋肉が伸びてしまう危険性があり、目の下のたるみを助長します。メイク落としのときや目がかゆいとき、眠いときなど、思わず目をこすってしまいそうな時は注意が必要です。アイメイクは専用リムーバーをコットンにきちんとつけ、マスカラなどにしっかり馴染ませてからやさしくオフしましょう。目のかゆみは目薬で対応。夜更かしはしないように心がけましょう。

 

【6】“頭皮マッサージ”で目の下のたるみをケア

老け顔対策には頭皮マッサージも有効です。頭皮と顔の表皮は繋がっており、頭皮が凝り固まっていると、表情筋が動きにくくなり、顔まわりや目の下のたるみにつながります。頭皮を柔らかい状態で保つためにも、まずは頭皮のコリをほぐしましょう。5本の指の腹を頭皮に当て、小刻みに頭皮を動かすようにして圧をかけ、頭全体を行いましょう。

 

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美容皮膚科で行う目の下のたるみ治療
 

毎日の正しいスキンケアと生活習慣の改善で、目の下のたるみの予防や、加齢によるたるみの進行を遅らせることはある程度は可能です。しかし、既にできてしまった「たるみ」の改善には、美容医療による治療が必要になってきます。以前はメスを使った手術が主流でしたが、今はメスを使わない手軽な方法も多数あります。気になったら、美容皮膚科に相談してみてください。

 

HIFU治療

HIFU治療は超音波による熱エネルギーを使って肌のたるみを改善したり、引き締めを行う治療です。

HIFU(ハイフ)は超音波を1点に収束させ、皮膚の狙った層に対して集中的に熱エネルギーを与えることができる技術です。目の周りは皮膚がとても薄いため、浅い層に熱作用を与える2.0㎜のカートリッジを使って照射を行います。これにより、肌表面を傷つけることなく目元のたるんだ皮膚の再活性化やコラーゲン生成を促進させることができ、目元のたるみの改善と肌の若さを取り戻します。表面麻酔の必要もなく施術直後からお化粧も可能です。

 

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サーマクールアイ

サーマクールは高周波による熱作用で、コラーゲン繊維を収縮させて、たるんだ皮膚を引き締める治療です。目元の皮膚はとても薄くデリケートなため、今までは目元への照射が難しいとされてきましたが、サーマクールアイ(目元専用のチップ)が開発されたことで、施術が可能になりました。

たるんだ皮膚を引き締め、さらに長期に渡りコラーゲン生成を促すことで、目の下のたるみにアプローチします。冷却をしながら照射するので痛み少なく、赤くなるなどのダウンタイムもほとんどありません。表面麻酔の必要もなく、直後にお化粧をして帰れます。治療は診察後すぐにでき、一度で完了する手軽さです。

 

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テノール(高周波治療)

熱(40.68MHZの高出力の高周波)の力で深く脂肪層まで温める、「テノール」も人気があります。血行促進、ハリ感アップして、コラーゲン生成を促して、たるみにアプローチします。効果のあらわれ方に個人差がありますが、お顔は一度の施術でリフトアップ効果を感じる人が多いようです。痛みはほとんどなく、多少の熱感があります。入浴後のような軽い赤みがでる場合もありますが、施術後、すぐにメイクが可能です。

 

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■ヒアルロン酸注射

目の下のたるみをはじめ、ほうれい線などに人気があるのが、「ヒアルロン酸注射」です。くぼんだ部分にヒアルロン酸を注入して、自然なボリュームを出し、立体感を出すことで、視覚的にリフトアップ効果を演出します。ヒアルロン酸注入により目元がふっくらと明るくなることで肌そのものをキレイに見せる効果もあります。

 

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眼窩脂肪溶解注射

目の下のたるみの原因のひとつに、眼窩脂肪の突出があります。この脂肪を、メスを使わずに除去する方法に、「眼窩脂肪溶解注射」があります。植物や海草の成分を主成分に、引き締め成分をプラス配合した薬剤を、直接脂肪層に注射します。自然由来成分が多いので、人にやさしく副作用が少ないのが特徴。眼窩脂肪へのアプローチはこれまで、外科的手術「脱脂」以外には治療が難しいとされてきましたが、この注射の誕生により腫れなどのダウンタイムなく治療を行うことが可能となりました。

 

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まとめ
 

目の下のたるみは、年齢を重ねるとある程度はしかたないことです。しかし、たるみ具合には個人差があり、大きくたるむ人にとっては見過ごせない悩みであることは間違いありません。日々のセルフケアである程度の予防は可能ですが、一度たるんでしまったものを元に戻すには、美容医療の力を借りるのが一番でしょう。

以前ではメスを使った切開手術が主流でしたが、現在ではメスを使わず、体へのダメージが少ない、照射系の施術や注入法、脂肪溶解術などの技術が発達しています。気になる方は、美容皮膚科に相談してみください。

 

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