ニキビのできにくい肌を目指そう

ニキビ肌のメイクは
どうする?ベースメイクの
コツと上手な隠し方

ニキビができてしまったときに、メイクをためらう方は多いはず。しかし、仕事や日常ではメイクが欠かせないことの方が多く、どうしてもメイクをしないといけない状況に頭を抱えてしまいますよね。ニキビができてしまったときのアイテム選びのポイントやニキビを悪化させずにメイクで上手に隠すコツを知って、ニキビ肌でもメイクを楽しめるようになりましょう。

美容皮膚科医タカミクリニック副院長の
山屋 雅美医師が監修しています。

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ニキビができても
メイクはできる?

ニキビができているときには、肌への負担となるためメイクを控えるのが理想です。しかし、仕事などでメイクをせず日常を過ごすことは現実的に難しいでしょう。

ニキビを隠すのに選びがちなカバー力の高いアイテムは、毛穴を塞いでニキビを悪化させてしまう可能性が高く、ニキビ肌に優しいアイテム選びとニキビを悪化させないベースメイクの方法、そして肌に負担をかけないメイクの落とし方がとても大切になってきます。

ニキビができていても、コントロールカラーやポイントメイクなどを上手に取り入れられれば、ニキビ以外の悩みもカバーしつつ肌を美しく見せることができます。

使う化粧品によっては紫外線などから肌を守る効果がアップできるものもあり、ニキビを悪化させるかどうかはメイクの方法次第といえるでしょう。

ニキビ肌に優しい化粧品の選び方

油分の多いリキッドファンデーションやクリームファンデーションは、アクネ菌の増殖やニキビを刺激する原因になりえます。ニキビがある時やできすい部分は、できるだけ油分が少ない化粧品で、毛穴をふさがないようにメイクをすることが肝心です。

化粧下地やファンデーションなど肌の表面に直接塗るアイテムだけでなく、カラーアイテムにもニキビを悪化させてしまうものがたくさんあります。使用するアイテムに使われている成分に注意し、低刺激性のアイテムを選びましょう。

ニキビのもとになりにくいアイテムは、毛穴を塞ぎにくいオイルフリーなどの処方がされています。ニキビ予防に有効な「グリチルリチン酸ジカリウム」など、抗炎症成分が配合された敏感肌用のメイクアイテムは、ニキビ肌に使用しても負担は少ないです。

また、界面活性剤や鉱物油を使わない天然ミネラルファンデーションも、ニキビ肌に優しく安心です。紫外線はニキビに悪影響を及ぼすため、SPFやPAなどの表記があるUVカット効果をもつアイテムもおすすめです。 ニキビ肌は、メイクアイテムも肌にやさしい「低刺激処方」「敏感肌用」「ニキビケア成分配合」などを選ぶようにしましょう。

メイクそのものの肌負担のほかに、クレンジングの摩擦がニキビを悪化させる原因をつくることもあるため、落としやすいアイテム選びも大切です。

ニキビができたときの
ベースメイクのコツは?

ニキビの赤みや凹凸を全体的にカバーしてくれるのが、ベースメイクです。ファンデーションが薄づきでも、アイテムを組み合わせると赤みや凹凸をうまくカバーできます。ニキビ肌の負担にならないアイテムの選び方を知り、効果的に組み合わせて自然で美しい肌に見せましょう。

化粧下地

化粧下地は肌の質感をカバーしてくれ、ファンデーションの厚塗りを防ぎます。しかし、ニキビを隠すためにカバー力に頼り過ぎると、毛穴をふさぎ、ニキビを悪化させてしまうことがあるので注意しましょう。

アクネ菌は空気に触れないところで増殖する性質があり、メイクで毛穴がつまってしまうと、ニキビを悪化させてしまいます。ベースメイクには、毛穴をふさぎにくい油分が少ないサラッとしたタイプがおすすめです。

手の甲に適量の下地をとり、指の腹を使って顔全体に薄くのばします。厚塗りやこすり塗りはNG。また、UVカット機能があると日焼け止めの補助効果も同時に果たしてくれます。

毛穴やニキビ跡の凹凸が気になる肌には、光を乱反射させる補正タイプの化粧下地を選ぶと凹凸の影がぼやけて上手くカバーできるでしょう。

コントロールカラー

ニキビ跡や炎症による肌の赤みを目立たなくさせるにはグリーン系、茶色い色素沈着にはイエロー系のコントロールカラーを選びましょう。ニキビによる色の差が補正されて、まわりの肌との色調が整えられます。

コントロールカラーは選び方によっては、元の肌色から浮いてしまい不自然に明るく見えてしまうことがあります。肌なじみがよく厚みの出ないものは白浮きしにくいため、みずみずしくツヤ感のあるコントロールカラーを選ぶと失敗が少ないでしょう。

また、肌の凹凸を目立たなくしようと、毛穴を埋めるように厚く塗るとニキビを悪化させたり悪目立ちさせてしまい、ニキビには逆効果です。

全体的に補正したいオイリー肌には、伸びがよくさらりとしたテクスチャーのものを使いましょう。

コンシーラー

化粧下地やファンデーションではカバーが難しい場合にも、コンシーラーならピンポイントでカバーできます。赤みの強いニキビには、ファンデーションの色と同じトーンを選び、ニキビ跡を隠すときには逆に暗めのトーンを選びます。

スティックタイプのコンシーラーも手の甲などに取って、カバーしたいニキビの上に指でのせます。コンシーラーをのせたら、指で境目をぼかしていきます。

リキッドタイプのファンデーションのときは、あとでコンシーラーをのせますが、パウダータイプは化粧下地のあとにコンシーラーを使って、最後にパウダーファンデーションをのせます。

ファンデーション

ニキビができている肌には毛穴を塞ぎがちなクリームやリキッドタイプは避け、油分の少ないパウダーファンデーションを薄くのせるのが基本です。

ファンデーションを塗る時の摩擦も肌への負担になります。スポンジやパフを使って、肌をトントンとやさしく押さえるようにファンデーションをのせましょう。塗りムラがある場合は、ファンデーションがついてない部分で軽く押さえて馴染ませると、均一に仕上がり、厚塗りも防げます。

また、メイクを落とす時の摩擦もニキビ悪化につながるので、落としやすいファンデーションを選ぶことも大切です。ニキビをカバーしながらケアできるものや、洗顔で簡単に落ちるものなど、ニキビ肌でも安心して使えるファンデーションも増えているので、肌に負担のかからないアイテム選びをしましょう。

ニキビができても
ポイントメイクで楽しめる

アイメイクやリップメイクなどの「ポイントメイク」は、目元や口元に視線を集めてニキビの存在を目立たなくする効果があります。

ポイントメイクを上手に取り入れることができれば、ベースメイクを必要以上に厚塗りしなくてもニキビを隠すことが可能です。

リップやアイシャドウの色使い、そしてマスカラやアイラインで目元を強調させるテクニックで、いつもと違う雰囲気になれて気分も上がります。

ポイントメイクをする目元や唇は皮脂腺が少なくニキビができにくい場所のため、ニキビを気にせずにメイクを楽しめるのも魅力です。

メイク道具はいつも清潔に

ニキビには、日ごろ使っているパフやブラシなどのメイク道具のお手入れも大切です。

メイクには油の成分が多く含まれていて、メイク道具を洗わずに使い続けていると雑菌が繁殖して肌に刺激となります。

どれだけメイクに気を付けても、肌に直接触れるメイク道具が不潔になっていると、ニキビを悪化させてしまいます。

3日~4日に1回は中性洗剤を入れたぬるま湯で押し洗いをし、十分にすすいで直射日光が当たらないようにしっかりと乾かしましょう。

洗って乾かしている間もメイクに困らないように、予備のパフやブラシを用意しておくと便利です。肌当たりが悪くなってきたと感じたら交換のタイミングです。定期的に新しいものに入れ替えて、肌への負担を極力減らしましょう。

メイクをしたらきちんと落とす

どんなメイクでも、落とし終わるまでが大切です。肌にとってはメイクそのものがストレスなので、家に帰ったらすぐにクレンジングでメイクオフしましょう。

ただし、クレンジング時の刺激(摩擦)もニキビを悪化させる原因になるので、肌に負担をかけないように優しくメイクを落とすことが大切です。

肌に負担をかけずにメイクをきちんと落とすには、濃くなりがちなポイントメイクは専用リムーバー、顔全体は肌に優しいクレンジングなど、パーツによってアイテムを使いわけましょう。重ね塗りをしたマスカラや落ちにくい口紅も落とせる洗浄力の強いクレンジングの顔全体への使用は、ニキビを刺激してしまうので避けましょう。

まずはクレンジングをする前に、目元や口元などのポイントメイクを専用リムーバーで落としましょう。

ニキビ肌にはクレンジングでのちょっとした摩擦もダメージとなるため、クッション性のあるジェルタイプや敏感肌用のオイルフリーアイテムなら使いやすいです。

クレンジング料が少ないと肌に摩擦が起こりやすく、メイク汚れもうまく落とせません。適量を手に取り指の腹でやさしく滑らせ、メイクと馴染ませるのがコツです。40秒~50秒程度を目安にし、クルクルと円を描くようにやさしくおこないましょう。

すすぎも人肌程度のぬるま湯を使って、クレンジング剤が残りやすい髪の毛の生え際やこめかみ、フェイスラインなどは、やさしく丁寧にすすいであげることでニキビができにくくなります。

ニキビ肌に優しいメイクで
毎日を楽しく!

ニキビができると「メイクをしてはいけないのかな?」と考えてしまいますが、ニキビに負担のかからないアイテムやニキビを悪化させないメイクでニキビをカバーできると、気持ちが楽になります。ニキビ肌でも、アイテムの選び方やメイクの方法ひとつでニキビケアしながらメイクができ、さらに自分を魅力的に見せることも。ニキビができても毎日を楽しく過ごせるようにメイクを見直してみましょう。

とはいえ、スキンケアやメイク時に使用するアイテム選びについて悩んでいる人は、皮膚科や美容皮膚科でニキビ治療を専門的に行う医師に相談すると安心ですので、受診をしてみましょう。