ニキビのできにくい肌を目指そう

ニキビを薬で治すときの
注意点や選び方

ニキビを治すときに頼りになるのは、やっぱり薬です。ぽつんとニキビができたときや、皮膚科に行く時間がないときなど「市販薬で手早く治したい」と考えることもありますよね。
薬局にはたくさんのニキビ薬がありますので、ニキビ薬の種類や効能を知っておくと自分の症状に合った薬を探すときに役立ちます。市販のニキビ薬を選ぶときの注意点や、皮膚科で処方してもらえる薬についても解説していきます。

美容皮膚科医タカミクリニック副院長の
山屋 雅美医師が監修しています。

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ニキビの薬は
症状や特徴でさまざま

ニキビの薬は症状や特徴でさまざま

ニキビを治す薬には、病院やクリニックの医師の処方箋が必要な薬と、薬局で購入できる市販薬があります。人によってニキビの症状が異なるように、ニキビを治す薬にもさまざまなタイプがあり、それぞれ特徴があります。

ニキビを治す薬は、大きく3つに分類することができます。

・病院やクリニックで処方される
「処方薬(医療用医薬品)」

・薬局やドラッグストアで購入できる
「市販薬(OTC医薬品)」

・ニキビを治すサポートをする
「漢方・ビタミン剤」

医師が処方する薬と
市販薬の違い

医師が処方する薬と市販薬では大きな違いが2つあります。

一つ目は、有効成分の種類や濃度、配合のされ方です。
皮膚科や美容皮膚科で処方される薬は、市販薬には使われない強い作用をもつ成分が配合されていたり、有効成分の濃度が高く配合されています。その分、副作用を伴うリスクもありますので、必ず医師が診断をして患者さんの症状に合った治療薬を処方します。
市販薬は薬局で販売していて誰でも手軽に手に入れられることもあり、幅広い人のニキビに効果がでるように多くの成分が少しずつ含まれています。

二つ目は、効果の高さです。
重度のニキビや、かゆみ・痛みがあるニキビは医師が処方した治療薬でないと治らない場合が多くあります。
炎症がそれほどひどくなければ、市販薬でも治せることはありますが、炎症の原因に合わせた薬を選べていなければ悪化する可能性もあります。

医師の処方する薬で
ニキビを治す場合は?

医師の処方する薬でニキビを治す場合は?

医師が治療薬を処方する際は、今のニキビの症状だけでなく、これまでの経過や本人の体調、生活習慣などを踏まえ、トータル的に判断して一人ひとりにあった薬を処方します。また、日を追ってニキビの症状や肌状態の変化を見極め、薬の種類や濃度を調整していくので、根本的にニキビを治療することができます。塗り薬や飲み薬を組み合わせて相乗効果を高めるような治療もできますので、市販薬を使うよりも悪化しにくく治りも早いです。

その場しのぎではなくニキビを根本から治したいという気持ちがあるなら、皮膚科や美容皮膚科など、ニキビ治療を専門にしている医師がいる病院やクリニックに相談するのがよいでしょう。

皮膚科と美容皮膚科では
処方される治療薬は違うの?

一般皮膚科の治療は、できたニキビを治すことが目的でありゴールです。
健康保険など公的な医療保険制度をつかった「保険診療」を行っていて、ニキビ治療薬として国に認められている範囲内の決まった薬のみが処方されます。保険診療内で処方できる薬の種類は年々増えてはいますが、まだ十分とは言えません。

一方で美容皮膚科はニキビを治す目的に加えて、根本的に肌の悩みを解決するというゴールがあります。
自費診療(保険の対象外)なので一般皮膚科にくらべて費用は多少かかりますが、医師の判断でより幅広い治療薬、たとえば海外で治療実績が高い内服薬や、院内で調剤したオリジナルの外用薬も処方してもらえます。

皮膚科の薬を使ったけど治らなかった、ニキビが悪化してしまったという方で、美容皮膚科開発のスキンケアとの相性や使いやすさを追求した薬や、美容の要素を盛り込んだ薬を使ってニキビがよくなったという例も多数あります。

美容皮膚科では、今あるニキビだけでなく、ニキビ後に残ってしまった色素沈着や瘢痕、ニキビができにくい肌質への改善までが治療対象となります。ニキビができにくい肌にしたい、ニキビ跡を残さずにニキビを治したい、ニキビができる前よりも肌をきれいにしたいという方は、美容皮膚科の受診をおすすめします。

市販薬でニキビを治す場合は?

市販薬でニキビを治す場合は?

白ニキビや黒ニキビなど初期のニキビや、炎症がそれほどない軽い症状のニキビなら、市販薬を使ったセルフケアも可能です。かゆみや痛みを伴うニキビの場合には、医療機関で薬を処方してもらいましょう。

ニキビの市販薬は選び方に注意

ニキビの市販薬は種類が豊富で、薬局やドラッグストアにもたくさん並んでいます。手軽で簡単に手に入るのですが、ニキビの種類や症状によって効果的な薬が異なるため、自分のニキビの状態に適した薬がどれか迷ったときは、自己判断で選ばず、薬剤師さんに相談して選びましょう。

代表的なニキビの
市販薬の成分と効果

ニキビの市販薬には「塗り薬(外用薬)」と「飲み薬(内服薬)」があります。塗り薬には、角質を柔らかくする薬や、ニキビの原因菌に効く薬などがあります。飲み薬には、漢方薬やビタミン剤があります。ニキビの状態に合わせて、配合されている成分の効能を選ぶと、ニキビに効果的な薬が選べます。

代表的なニキビの市販薬の成分と効果" 代表的なニキビの市販薬の成分と効果"

市販薬の成分表に記載されている成分の効能・作用が分かるようになると、自分の症状にあった市販薬をある程度選べるようになります。薬剤師さんはプロなので、どんな成分が配合された薬がいいか困ったときは相談してみましょう。

漢方やビタミン剤は
補助として賢く取り入れよう!

漢方やビタミン剤は補助として賢く取り入れよう!

漢方やサプリメントは市販もされていて、私たちの生活にも気軽に取り入れられるようになっていますが、あくまで補助的な役割ということを念頭において上手に取り入れましょう。

ニキビ治療で塗り薬をやめるとすぐにニキビができてしまう方や、疲れ気味の方が、漢方やサプリメント(ビタミン剤)を使うことで、ニキビが改善するケースは多々あります。市販されている漢方やサプリメント(ビタミン剤)であれば、未成年や妊娠中、病気で薬を服用しているときにも、併用できるものがあり便利です。

ニキビで悩んでいる方におすすめの
漢方・サプリメントは?

漢方薬はニキビそのものを治すのではなく、ニキビができにくい・悪化しにくい体質にすることが目的です。2つ以上を組み合わせて使用する際には、悪い飲み合わせを避けるためにも、薬剤師さんにチェックしてもらうと安心です。

体の内側から体質を改善し、
赤みや化膿を改善させる漢方

・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
・清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
・荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう) など

皮膚の再生や
肌質・体質の改善を助ける
サプリメント・ビタミン剤

・ビタミンB群 ・ビタミンE ・ビタミンA
・ナイアシンアミド ・乳酸菌 ・亜鉛 など

病院やクリニックで漢方薬やビタミン剤を処方するときも、単体ではなく外用薬の治療と併用して処方されます。自分で漢方やサプリメントを購入するときも、メインではなくサポートとして活用しましょう。

自分の症状に合った
ニキビの薬を選ぼう!

ニキビを治す薬には、さまざまな種類や効能があります。

自分の症状に合わせてニキビの薬を選んでもよくならない場合には、医療機関の診断を受けて薬を処方してもらいましょう。ニキビを専門とする皮膚科や美容皮膚科で施術を併用したり、毎日のスキンケア方法について教えてもらって実践するのもおすすめです。