ニキビのできにくい肌を目指そう

ニキビに効くおすすめの
サプリメントと上手な摂り方

ニキビができにくい肌づくりには、必要な栄養素を日々の食事からバランスよく摂取することが欠かせません。ライフスタイルによって外食が多くなってしまったり、好き嫌いが多くて栄養が偏ってしまったりするのであれば、サプリメントを使ってみるのもいいでしょう。
サプリメントを活用して不足しがちな栄養素を取り入れることで、栄養バランスが改善されます。ニキビに効くおすすめの栄養素、サプリメントの上手な使い方を紹介していきます。

美容皮膚科医タカミクリニック副院長の
山屋 雅美医師が監修しています。

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ニキビに効くサプリメントには
どんなものがあるの?

ニキビに効くサプリメントにはどんなものがあるの?

サプリメントにはさまざまな種類がありますが、手あたり次第に補給してもあまり効果は期待できません。自分に足りない栄養素がどれなのかを知って、必要な栄養素を補給しましょう。まずは、サプリメントで摂取できるニキビ対策の代表的な栄養素を紹介します。

肌荒れ・ニキビ予防には
「ビタミンB群」

「美肌ビタミン」とも言われるビタミンB群は、食事から摂取した脂質・糖質(炭水化物)・たんぱく質をエネルギーに変換する重要な働きをしています。そのためビタミンB群が不足すると、脂質や糖質の分解・代謝がスムーズに行われなくなり、ニキビが発生しやすくなります。

とくに、ビタミンB2、ビタミンB6は、皮脂の分泌量を適正にコントロールしたり、皮膚や粘膜を保護するはたらきもあることから、ニキビ予防にはうってつけの栄養素です。

そのほかにもビタミンB群は、炎症を抑えたり、ホルモンや神経伝達物質の分泌バランスを整えたり、免疫にも関わっているため、皮膚の健康はもとより体の健康を保つためにも、バランスよく取り入れたい栄養素です。

ビタミンB群には、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンの8つの種類があり、互いに助け合って働くため、サプリメントで1種類だけ摂るよりも複数種類のビタミンBを合わせて摂取したほうが効果的です。

また、ビタミンB群は水溶性で日々排出されてしまうため、食事やサプリメントから毎日取り込む必要があります。

美白作用・肌の炎症を抑える
「ビタミンC」

ビタミンCには「抗酸化作用」「メラニン生成の抑制・還元」「コラーゲン生成の促進」など、肌を美しく保つさまざまな働きがあります。

抗酸化作用は、ニキビの原因となる過酸化脂質の生成を防ぐ働きをしてくれます。また、ビタミンCのメラニン生成抑制作用はニキビ跡の色素沈着予防に、コラーゲン生成促進作用はニキビ跡の凹みやクレーター化予防に効果が期待できます。

水溶性のビタミンCは3~4時間程度で排出されてしまうため、数回に分けて1日分を摂取するのがポイントです。

紫外線やストレスを受けると、体内でのビタミンC消費量が多くなります。日頃からサプリメントで補給している方も、アウトドア活動をする日はビタミンCドリンクを活用してビタミンCを補給し、血中濃度の維持につとめましょう。

肌の代謝促進・ターンオーバーを
助ける「ビタミンE」

ビタミンEには、強い抗酸化作用があり肌を酸化などのダメージから守ってくれます。活性酸素を除去してニキビの原因となる過酸化脂質の生成を防ぐ働きもあります。

また、体内の血流を改善させることで皮膚の新陳代謝を促したり、ホルモンバランスにもアプローチしてニキビが出来にくい肌環境を整えてくれます。

皮膚科や美容皮膚科でも、シミや肌荒れなどの治療のサポートにビタミンEを処方することがあります。ビタミンCと摂ると抗酸化作用に相乗効果が生まれるので、同時に摂ることをおすすめします。

女性ホルモン様作用で肌が潤う
「大豆イソフラボン」

大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」と似た働きをする成分です。

「エストロゲン(卵胞ホルモン)」は美肌ホルモンとも呼ばれていて、コラーゲンを作り出して肌をみずみずしく滑らかに保つ作用があります。エストロゲンが不足すると、うるおい不足によってニキビ・肌荒れが起こりやすくなります。

また女性の場合、生理前になるとエストロゲンが減少し、男性ホルモンに似た働きをする「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増えるため、この時期の肌は皮脂量が増えて角質が厚みを増し、ニキビができやすい肌状態となります。

生理周期に合わせてニキビが発生しているようであれば、大豆イソフラボンを取り入れてみましょう。ただし、大豆イソフラボンをサプリメントとして摂取するときには、ピルなどのホルモン剤や抗がん剤とは飲み合わせがよくないことがあります。必ず医師へ相談しましょう。

腸内環境を整え、
老廃物排出を促す「乳酸菌」

ニキビが出来にくい健康的な肌を目指すなら、腸内環境を整えることも大切です。
腸内環境が悪いと、本来体外へ排出すべき便などが腸内に溜まって腐敗が進み有害物質を発生させます。有害物質は血中に溶け出して全身、そして肌にいきわたり、ニキビや肌荒れを引き起こすことになります。

腸内環境を整えてくれるのが「乳酸菌」などの善玉菌です。善玉菌は悪玉菌の増殖を抑制して腸内環境を整えてくれます。お通じがよくなり滞留便が減るだけでなく、食事から摂取した栄養の吸収率も良くなります。また、腸内の免疫細胞が活性化し免疫力もアップします。

腸内環境を整えて腸の働きが正常化すると、血流もよくなり、肌の細胞の活性化やターンオーバーの促進にも効果があります。

便秘気味の方や胃腸の消化が悪いといった症状があるなら、まずは乳酸菌飲料やヨーグルトから試してみるのもいいでしょう。

肌のバリア機能向上・肌を潤す
「セラミド」

セラミドは、もともと角質層の細胞と細胞の間に多く存在している成分で、肌のうるおいを保つ重要な役割を果たしています。

肌の内側の水分を維持することで、肌表面のバリア機能をサポートして、ニキビの要因となる外部刺激や乾燥から肌を守ります。ニキビができにくい健やかな肌をキープするには、セラミドケアが欠かせません。

セラミドケアは、セラミド高配合の美容液を塗って肌に浸透させる方法も有効ですが、サプリメントやドリンクなど口から飲んで摂取することで、皮膚の一部分ではなく、全身のかさつきに対して体の中から作用するインナーケアが期待できます。
セラミドアイテムのスキンケアに加えて、飲むタイプのセラミドを毎日欠かさず摂取することで、ニキビが出来にくい肌づくりに役立ちます。

ニキビの予防・改善に!
上手なサプリメントの摂り方

ニキビの予防・改善に!上手なサプリメントの摂り方<

サプリメントにはたくさん種類があるため、あれもこれもと気になって手に取ってしまいがちです。しかし、自分に足りていない栄養素が何かを知っておき、補うように使用することでサプリメントの効果をちゃんと引き出せるようになります。

サプリメントは栄養を補う
補助サポートとして考える

肌を健康な状態にするには、サプリメントだけに頼るのではなく睡眠や運動など生活習慣も改善していく必要があります。

生活に気を付けていても「なんだか肌の調子が悪いな」「少し疲れ気味だな」と感じたタイミングで、サッと手助けしてもらえるアイテムとして活用しましょう。

最近では「マルチビタミン」のようにひとつの錠剤に、複数のビタミン成分が含まれているものがあり、より簡単にさまざまな栄養素を取り入れることができます。必要な栄養素が苦手な食べ物に含まれていたり、うまく献立に並ばないときには便利です。
薬局やドラッグストアでも気軽に購入できるので、食生活をサポートする補助的な役割として、サプリメントをうまく活用していきましょう。

サプリメントのメリットと
デメリットを理解しておく

ニキビ肌に効果のある成分を、サプリメントから積極的に摂取することにはメリットとデメリットがあります。

サプリメントのメリットとしては、必要な栄養素が確実かつ手軽に摂れることや、ドラッグストアやネット通販などでも安い価格で売られていて手に入りやすいことが挙げられます。たった数粒で自分に必要な成分を必要な量だけ摂取できるので、食事の献立を考える面でもハードルが下がります。

しかし、手軽なサプリメントにもデメリットがあります。薬のように敷居が高くないイメージから、ついつい必要量以上に服用してしまいがちです。取り過ぎた量は自然と身体から排出される栄養素もありますが、蓄積して健康に害を及ぼす栄養素もあります。

また、錠剤のほとんどは添加物でできていることもあり、服用する前にアレルギーを起こす成分が使われていないかといった部分もチェックしておく必要があります。

サプリメントを
摂取するときの注意点

サプリメントを摂取するときの注意点

サプリメントを服用する量やタイミングなど、間違った服用方法をしていると体調不良を招くこともあるので、それぞれの商品に記載されている用法を守ることが大切です。

一日の摂取目安を守ること

たくさんサプリメントを服用したからといって、必ずしも効果が高くなるわけではありません。むしろ、サプリメントの中には1日の摂取量以上に飲みすぎてしまうことで、副作用が出てくる成分もあります。

1日に必要な量は栄養素によっても異なるため、サプリメントに表記されている用法・用量を守りましょう。

継続すること

サプリメントは栄養を補助するためのもので、継続して飲むことで効果が感じられるようになります。効果がないと感じている方の多くは、継続できていないことが原因です。

サプリメントの効果を実感できるのは、新しくつくられた肌細胞がターンオーバーで表面に出てくる1ヵ月後から。個人差もありますが、サプリメントは1ヵ月単位で続けるのがおすすめです。「朝7時に飲む」など、服用する時間を決めておくと続けやすいでしょう。

飲むタイミングを知っておくこと

摂取する栄養素によっては、食前・食後・食間など吸収されやすいタイミングがあります。飲むタイミングによっては、効果的に身体で活用されないこともあります。

摂取した栄養素を効率的に吸収・利用して身体をつくりたいなら、栄養素ごとに服用するタイミングを知っているといいでしょう。

飲み合わせに注意

複数の栄養素を摂るときには、必ず飲み合わせもチェックしておきましょう。飲み合わせによっては、相乗効果や薬の作用を阻害するなど身体にリスクを伴うケースがあります。

また、サプリメントと同時に食べる物によって吸収率が左右されることがあります。よく口にする食べ物や飲み物があれば、購入する前にかかりつけ医や薬剤師に相談しておきましょう。

ニキビで悩むなら食生活の
見直しを!
サプリメントは
効果的にプラスして

ニキビができにくい肌づくりのためには、栄養バランスは必要不可欠です。まずは、食生活から見直していき、毎日バランスの良い食事を心がけましょう。それでも栄養素が足りないときには、食事で不足している栄養素を補うようにサプリメントで補給します。サプリメントの用法・用量を正しく守り、飲み合わせなどにも注意しながらうまく活用していきましょう。