毛穴トラブルのない肌を目指そう

毛穴に角栓が詰まりやすい
原因は?
取り方や正しいケアを
知って
改善しよう

毛穴に角栓が詰まりやすい原因は?取り方や正しいケアを知って改善しよう

毛穴に角栓が詰まると、肌の表面にポツポツと凹凸が目立って、メイクのノリも悪くなります。角栓はできるだけ早く取り除きたいですが、指で押し出すなどの自己流のケアは、毛穴のトラブルを悪化させる可能性が高まります。
ずっとキレイな肌を維持するために、毛穴に角栓を詰まらせない正しいケアの方法や、詰まってしまったときに肌を傷つけずに角栓を取る方法を解説します。

美容皮膚科医タカミクリニック副院長の
山屋 雅美医師が監修しています。

毛穴の開き、汚れ、黒ずみなどあらゆる毛穴悩みを根本から改善するタカミクリニックの毛穴治療 毛穴の開き、汚れ、黒ずみなどあらゆる毛穴悩みを根本から改善するタカミクリニックの毛穴治療

角栓とは?

角栓とは?

角栓とは、皮脂腺から分泌された皮脂が毛穴の中で古い角質と混ざってできる小さな塊で、皮脂分泌が多い部位、鼻や小鼻、顎、額などでよく見られます。
角栓は毛穴を塞ぎ、肌の表面にポツポツとした感触を与え、見た目にも不快感を与えることがあります。

角栓は、落とし切れていないメイク汚れなどでも形成され、一度できてしまうと、クレンジングや洗顔だけでは取り除くことが難しくなってしまいます。無理に取ろうとすると、肌に負担がかかってしまい、逆に新たな毛穴トラブルを生じやすくなるので、適切なケアが必要です。

毛穴に角栓が詰まる原因

毛穴に角栓が詰まる原因

角栓は皮脂と古い角質が混ざり合って固まったものと説明しましたが、なぜ毛穴に角栓ができるのでしょうか?どうして毛穴に角栓が詰まってしまうのでしょうか?
角栓が詰まる主な原因は3つ挙げられます。

毛穴に角栓が詰まる原因
  • ① 過剰な皮脂の分泌
  • ② ターンオーバーの乱れ
  • ③ 毛穴の汚れ

毛穴に角栓が詰まる原因①
過剰な皮脂の分泌

角栓が毛穴に詰まるのは、角栓の元となる皮脂が毛穴に付随している皮脂腺でつくられるからです。特に、肌がテカったりベタついたりするTゾーンは、皮脂が過剰に分泌されているため、毛穴に角栓を生じやすい傾向があります。
過剰な皮脂の分泌は、脂性肌の方や生まれつきの体質、ホルモンバランスによるものだけでなく、肌質に合わないスキンケア方法や、生活習慣の不規則さも影響しています。

脂性肌と思っている方でも、実際には肌が乾燥しており、水分を保とうとして大量の皮脂が分泌されているケースがあり、毛穴の汚れが発生しやすくなります。

また、ストレスの蓄積や睡眠不足があると、男性ホルモンが増加し、皮脂の分泌量が増えます。脂っぽい食事や甘いものの食べ過ぎ、過度な飲酒も皮脂の量を増やします。急に肌が脂っぽくなったと感じたときには、生活習慣が乱れているか見直す必要があります。

毛穴に角栓が詰まる原因②
ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、表面の古い角質が剥がれ落ち、新しい角質が生成される仕組みです。真皮では常に新しい細胞が生成され、肌の表面に向かって押し上げられ、最終的に剥がれ落ちるサイクルが一定のペースでおこなわれています。これにより、肌の健康が維持されます。

ただし、不適切なスキンケアや生活習慣などによってターンオーバーのサイクルが乱れると、本来剥がれ落ちるべき古い角質が蓄積されます。蓄積した角質によって毛穴が塞がれると、毛穴の中に皮脂が貯留し、古い角質と混ざることで角栓が発生し、毛穴が詰まってしまうのです。

また、肌のうるおい不足によって角質層が硬化することも、ターンオーバーが乱れやすくなる要因の一つです。

毛穴に角栓が詰まる原因③
毛穴の汚れ

角栓の発生は、皮脂や古い角質だけでなく、ファンデーションや化粧下地などのメイクアップ製品も影響を与えます。これらの化粧品がクレンジングで完全に取り除かれないと、メイクの残留物が皮脂や角質と混ざり合い、角栓を形成し、毛穴を詰まらせる原因となります。

毛穴は、皮脂などの分泌物が排出される通路で、剥がれ落ちた角質やホコリなどの汚れが溜まりやすい場所です。そのため、角質やホコリなどの汚れが毛穴に溜まらないように毛穴の清潔さを保つことが、角栓をつくりにくくする重要なポイントとなります。

角栓を取らないとどうなる?

角栓を取らないとどうなる?

角栓を放置すると、時間とともに角栓は大きくなり、毛穴を広げて目立つようになります。さらに、角栓が毛穴に留まり続けると酸化し、黒く変色します。この黒ずみが鼻に現れた状態は、「いちご鼻」と呼ばれることがあります。黒い角栓は通常の洗顔だけでは取りづらく、厚塗りのメイクで隠そうとすると、むしろ悪化しやすくなり、悪循環に陥ることがあります。

また、角栓ができると、毛穴が角栓によって塞がれてしまい、閉鎖した毛穴の中でアクネ菌が増殖しやすい環境となります。アクネ菌が増殖すると炎症を伴った赤ニキビに進行することがあり、悪化して肌にクレーターなどのニキビ跡ができる可能性もあります。

毛穴の角栓詰まりの
効果的なケア方法

毛穴の角栓詰まりの効果的なケア方法

毛穴の角栓詰まりの効果的なケアは、角栓をつくらないことを意識することが大切です。
ポイントは「洗浄」「角質ケア」「保湿ケア」です。

角栓をつくらない
ケアのポイント
  • ① 毛穴の汚れを残さない「洗浄」
  • ② 角質肥厚させない「角質ケア」
  • ③ 皮脂量を適切に保つ「保湿ケア」

角栓をつくらないケアのポイント①
毛穴の汚れを残さない「洗浄」

まず、毛穴に詰まった汚れをしっかりと洗い流すことが、角栓対策には不可欠です。ただし、ファンデーションやメイク下地は、洗顔料では落とすことができないため、必ずクレンジング剤を使って落としましょう。

メイク落としには油汚れをしっかりと落とすオイルクレンジングが良いと思われがちですが、皮脂を落とし過ぎないジェルクレンジングがおすすめです。クレンジングの後は必ず泡洗顔をしてください。

まずは、ジェルクレンジングを肌になじませて、メイク汚れを浮かして洗い流します。
次に、きめ細かくクリーム状に泡立てた洗顔料で毛穴の汚れを洗い落とします。肌のうるおいを守るために、クレンジングは1分以内、洗顔は30秒以内を目安にしましょう。

化粧品を選ぶ際には、メイクの仕上がりだけでなく、簡単に洗い流せるかどうかも考慮すると、毛穴にメイク汚れが残りにくくなります。

角栓をつくらないケアのポイント②
角質肥厚をさせない「角質ケア」

ターンオーバーを正常に保ち、角栓の元をため込まないようにするための角質ケアも効果的です。セルフケアであれば、毎日使えるマイルドな塗るタイプの角質ケアアイテムが、摩擦による肌刺激の心配もなく、肌にも優しくお手軽にケアできるのでおすすめです。

スクラブや拭き取りアイテムなどは、肌を擦って角質をかえって厚くしてしまうことがあるので控えましょう。

角栓をつくらないケアのポイント③
皮脂量を適切に保つ「保湿ケア」

角栓を未然に防ぐためには、皮脂のコントロールも大切です。肌が脂っぽいからといって、化粧水だけで保湿ケアを終わらせてしまうと、肌の乾燥を加速させ、逆に皮脂を過剰に分泌させてしまいます。脂性肌の方でも、化粧水の後にゲルや乳液などの保護アイテムを塗りましょう。

セラミドが配合されているアイテムで肌のうるおいを維持しながら、ビタミンCで皮脂の過剰な分泌を抑えるアプローチも効果的です。セラミドは高い保湿力を持ち、バリア機能の改善やターンオーバーの正常化も助けます。

毛穴にできた角栓の取り方

予防ケアをしていても角栓ができてしまった場合や、既に毛穴に詰まっている角栓は、どうやって除去すれば良いのでしょうか。ここでは、セルフケアで角栓を取り除く方法と、専門家の力を借りて効果的に角栓を取り除く方法をご紹介します。

セルフケアで角栓を除去する

セルフケアで角栓を除去する

ピーリングや角質ケアを取り入れる

クレンジングと洗顔が、毛穴に汚れを残さないためにおこなう基本のスキンケアとすれば、ピーリングや角質ケアは、古い角質を落とすためのスペシャルケアと言えます。

不要となった古い角質を適切に落とすケアを取り入れることで、角栓がつくられるのを予防しつつ、毛穴の詰まりを解消する効果も期待できます。

特に、ピーリング剤は古い角質を剥がす成分を肌に塗るだけで、ターンオーバーを正常に促すサポートをしてくれるため、角栓詰まり対策としては優れたアイテムです。しかし、角質を剥がすケアは刺激を伴い、かえって肌トラブルを起こす可能性もあるため、自己判断では使用せず、医療機関や専門家に相談して、自分の肌に合ったアイテムを週に1回~2回など適切な回数を守って使用しましょう。

また、角栓に悩む方の中には、スクラブやゴマージュ入りのアイテムを使う方もいるかもしれませんが、使用時の力の加減が難しく、逆に角質を傷めて厚くしてしまうことがあります。自己ケアをおこなう際には、なるべく摩擦を避けるアイテムを選ぶことが大切です。

ターンオーバーを促す効果のある塗るタイプの角質ケアアイテムや、肌に一定時間のせて洗い流すタイプのクレイ(泥)ペーストは、肌を摩擦せずに角質ケアができる優秀なアイテムです。ただし、長時間肌にのせたままにしていると、肌の刺激や乾燥を誘発します。適切な使用方法を守って使用しましょう。

角質のケアに
効果的な成分が配合された
スキンケアアイテムを取り入れる

スキンケア製品には、角栓を効果的に取り除くための成分が含まれているものもあります。
例えば、サルチル酸やフルーツ酸(グルコール酸や乳酸など)は、角質を柔らかくする効果や角質剥離作用があり、ターンオーバーを助ける働きをしてくれます。
ビタミンAやビタミンCも、ターンオーバーを促進する効果があり、おすすめです。

ただし、市販の一般的なスキンケアアイテムでは、有効成分の配合濃度には制限があります。市販の製品で限界を感じたら、より高い濃度で有効成分が配合され、効果が期待できるメディカルコスメやクリニックでの処方薬を取り入れてみると良いでしょう。

間違った毛穴の角栓の取り方

毛穴の角栓を取るNG行動
  • 洗顔で強く擦る
  • 剥がすタイプの毛穴パックを頻繁に使う
  • ピンセットや指で角栓を押し出す

肌のベタつきや角栓が気になると、汚れをしっかりと落としてくれる強力なクレンジング剤や洗顔料を使いたくなりますが、皮脂を落とし過ぎると肌の乾燥を引き起こします。また、ダブル洗顔不要のアイテムは、手軽に汚れを落とすことができて便利ですが、洗浄力が強すぎるため、面倒でもクレンジング剤と洗顔料のダブル洗顔がおすすめです。

洗顔料を使うのは朝晩の1日2回に留め、日中テカリが気になるのであれば、ぬるま湯で洗い流す程度にしましょう。

また、角栓がすぐに取れるからといって、指やピンセットなどで押し出すのは避けるべきです。スクラブやゴマージュで肌を強く擦る取り方や、剥がすタイプの毛穴パックを頻繁に使う取り方もNGです。健康な角質まで無理やり剥がしてしまい、毛穴にも負担がかかります。

最近、毛穴の汚れを取り除くために、洗顔ブラシを使用する方が増えています。短時間の使用であれば、毛穴の詰まりを予防しつつ効果的な洗顔ができますが、長時間の使用は肌を傷つける可能性があります。

美容皮膚科に相談する

美容皮膚科で相談や治療を受ける

角栓が発生した場合、基本的な毎日のスキンケアと適度な角質ケアを組み合わせて、ゆっくりと改善を目指していくことが重要です。ただし、自宅でおこなう洗顔や保湿などのスキンケアだけでは即効性が期待できないため、さまざまなケアを試すことで、逆に肌を傷つける可能性もあります。

もし「より効果的なスキンケア方法を知りたい」、または「できるだけ早く角栓を取り除きたい」と考えている場合は、美容皮膚科などの専門的な治療ができるクリニックに相談することをおすすめします。ここでは、自宅でのスキンケアのコツを教えてもらえるだけでなく、必要に応じて肌への負担を最小限に抑えた角栓を取り除く治療も受けることができます。

ポイントは内側からのケアも
怠らないこと

ポイントは内側からのケアも怠らないこと

食事や睡眠などは、肌全体のコンディションはもちろんのこと、皮脂分泌量やターンオーバーにも影響します。スキンケアに気を配るだけではなく、体の内側をケアして整えることが、間接的に毛穴や角栓のケアにつながります。生活リズムを規則正しく整えて、食事や睡眠の質を向上させると、肌も整って毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できるでしょう。

外食をするときはジャンクフードやスイーツは避け、油分の少ない和食やビタミンを多く含んだ野菜が摂れるメニューなどを積極的に選びましょう。

睡眠は毎日同じ時間帯に6時間〜7時間とるのが理想ですが、仕事などで忙しくて時間が確保できない場合は、寝る前にストレッチをしたりパソコンやスマートフォンを使用しないようにしたりするなど工夫して睡眠の質を高めましょう。

また、ストレスは自律神経に影響を与え、皮脂の分泌をコントロールできなくなり、過剰な皮脂分泌を促します。過剰な皮脂分泌によって毛穴が広がったり、角栓が形成されてしまうため、ストレスを溜めないように心掛けましょう。

適度な運動は、血行を促進して自律神経を整える効果もあります。自宅で隙間時間におこなうなら、スクワットやプランクツイストなどの筋トレが取り組みやすいのでおすすめです。

自分の肌の状態に合った
適切なケアで改善を目指そう!

毛穴を詰まらせる角栓を取り除くためには、肌質やライフスタイルに合った適切なスキンケアや規則正しい生活習慣が重要です。自分でさまざまなケアを試している方もいますが、肌質に合った美容方法でない場合、逆に悪化させてしまうこともあります。

美容皮膚科に相談することで、日常のスキンケアの改善方法や肌質に適したアイテムの選び方、毛穴ケアのポイントなどを専門家からアドバイスを受けることができます。また、頑固な角栓に悩んでいる場合は、専門的な治療で肌を傷めることなく角栓を取り除くことも可能です。

適切なスキンケアで毛穴の詰まりを予防したい方や、早急に角栓を取り除きたい方は、美容皮膚科に相談して、毛穴の悩みを解消するための適切なケアや治療をおこないましょう。

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