毛穴医療用語

ア行

アクネ菌(アクネ桿菌)とは、人の皮膚や毛穴に生息している皮膚常在菌の一つです。アクネ菌は酸素のない環境を好む嫌気性細菌で、酸素のない環境で増殖するという性質をもち、酸素が少ない毛穴にもともと多く存在しています。ニキビの原因菌として知られているとおり、アクネ菌が毛穴の中で増殖しすぎると炎症を引き起こしニキビ悪化の原因となります。

アスコルビン酸(ascorbic acid)はビタミンCの化学名です。アスコルビン酸ナトリウムは、ビタミンCにナトリウムを結合させることでビタミンCの弱点である不安定さを解消した成分で、APSとも呼ばれます。代表的な水溶性ビタミンC誘導体の一つで、紫外線による皮膚ダメージの改善、皮脂分泌の抑制、コラーゲン生成の促進などの効果があり、ニキビやシミの治療にもよく用いられます。毛穴トラブルにも効果的です。

いちご鼻は、鼻の毛穴に詰まった角栓が、まるでイチゴの種のようにポツポツと目立って見えている状態をいいます。角栓は、剥がれ落ちた古い角質と皮脂が混ざって硬く固まったもので、ターンオーバーの乱れや皮脂の過剰分泌などが原因となって形成されます。
白っぽい色をしている角栓が酸化して黒ずむと、いちご鼻状態がより一層目立ちます。無理に取り除こうとせず、正しいスキンケアを実践することが予防改善への近道となります。

医薬部外品とは、厚生労働省に効果と安全性が認められた有効成分を基準の範囲内で配合して製造された製品を指します。化粧品と医薬品の中間のような位置づけで、化粧品とは異なり効能を明記することができます。例えばアスコルビン酸(ビタミンC)は、抗酸化作用、美白作用、抗炎症作用などの効果・効能が認められており、ニキビ肌用、シミ用の医薬部外品によく配合されます。毛穴目立ち改善にもぜひ取り入れたい有効成分です。

カ行

角質層は、厚さわずか0.02㎜の薄い層で、表皮の一番外側にあたる部分です。角質層は、何層にも重なった角質細胞とその隙間を埋める細胞間脂質で形成され、肌内部の水分蒸発を防ぐ「保湿機能」と、外部刺激から肌を守る「バリア機能」に大きな役割を果たしています。
角質層の保湿成分や脂質が不足すると、バリア機能が低下して肌トラブルが起こりやすくなるだけでなく、肌の滑らかさや柔軟性、ハリや弾力までもが失われて毛穴が目立ちやすい肌になってしまいます。毛穴目立ちのないキメの整った肌を維持するためには、正しい角質ケアが不可欠です。

角質肥厚とは、本来剥がれ落ちるはずの古い角質が肌に残り、肌の一番外側にあたる角質層が厚くなっている状態を指します。
角質肥厚が起こると、キメが乱れて肌の滑らかさが損なわれるだけでなく、毛穴が詰まりやすくなってニキビの原因になることがあります。詰まり毛穴の要因となる角栓もできやすくなります。十分な保湿や紫外線対策など正しいスキンケアを実践することが、角質肥厚の予防・改善に繋がります。

活性酸素は、体内で生成される物質で、あらゆる物質と反応し酸化させる(錆びさせる)性質があります。活性酸素が毛穴から排出された皮脂と反応し「過酸化脂質」になると、毛穴周りの皮膚に炎症を生じさせ、すり鉢状に開いた毛穴や、毛穴ジミを招く原因となることがあります。紫外線や喫煙、ストレスは活性酸素を過剰につくり出す原因となります。

一般的に「毛穴」とは、毛の出口にあたる部分で、皮膚の表面から見える開口部(小さな穴のように見える部分)を指します。毛穴は、断面から見るとすり鉢状の漏斗のような形をしており、この漏斗状の部分を「毛穴ろうと部(毛穴漏斗部)」や「毛漏斗部」と表現することがあります。
いわゆる開き毛穴は毛穴ろうと部がぽっかりと開いたよう見えて目立っている状態、色素沈着タイプの黒ずみ毛穴は毛穴ろうと部の皮膚が黒ずんで目立っている状態と言えます。

サ行

細胞間脂質とは、角質層の角質細胞の周りに存在する脂質の総称です。細胞間脂質の約半分はセラミドで、コレステロールや脂肪酸とともに角質細胞の隙間を埋めて水分の蒸発を防いだり、外部からの刺激物の侵入を防ぐ役割を果たしています。細胞間脂質が不足すると、肌の乾燥やターンオーバーの乱れ、キメの乱れを引き起こし、毛穴目立ちにつながりかねません。セラミド配合の美容液などで角質層の潤い不足を補ってあげると、毛穴トラブル予防にも役立ちます。

サリチル酸は、ケミカルピーリングで使用される代表的な酸の一つで、古い角質を剥離して肌の再生を促す作用があります。古い角質や皮脂を溶かす作用があるため、角栓形成や毛穴詰まりを改善する効果もあります。副作用には、赤み、乾燥、肌刺激などがあります。サリチル酸は化粧品にも用いられますが、日本国内では配合濃度は0.2%までに規制されています。

脂腺性毛包(しせんせいもうほう)は、大きく発達した皮脂腺をもつ毛包のことで、皮脂腺が大きいため皮脂分泌も盛んです。脂腺性毛包は、特に顔や背中に多く存在しています。ニキビや毛穴など、皮脂にまつわるトラブルが顔や背中に多いのは、脂腺性毛包が多く集まっている部位であるためです。

セラミドは、誰の肌にも存在するうるおい成分です。角質層の細胞と細胞の隙間を埋めて繋ぎ合わせる細胞間脂質として働き、肌のうるおいを保持したり外的刺激から肌を守る働きを担います。セラミド量が十分だと肌のキメも整い毛穴が目立ちにくいのですが、年齢とともに肌のセラミド合成力が低下したり、過度な洗顔などによってセラミドが流出すると乾燥やキメの乱れを招いて毛穴を目立たせてしまうことがあります。セラミド配合の化粧品を使って補ってあげると毛穴目立ちの予防に役立ちます。

タ行

テストステロンは、男性ホルモン(アンドロゲン)の代表格です。男性だけでなく、少量ではありますが女性の体内でも生成されています。
テストステロンをはじめとした男性ホルモンには、皮脂分泌を促進したり角質を厚くする作用があり、分泌が多くなるとニキビができやすくなるだけでなく、毛穴の開きや角栓詰まりを目立たせる要因にもなります。テストステロンの分泌は、男女ともに思春期頃になると活発となり、20代をピークに分泌量が徐々に減っていきます。

ハ行

皮脂腺は、皮脂を分泌する器官のことで、毛包の上部に位置しています。皮脂腺は、男性ホルモン(主にテストステロン)の影響を受けて活発に働くといわれています。皮脂腺でつくられた皮脂は、毛包を通って皮膚表面に広がり肌のうるおいを守る役割を担う一方、皮脂が過剰に分泌されると、毛穴を広げて開きを目立たせたり、皮膚表面に排出しきれなかった皮脂が毛穴に溜まり角栓を形成させ毛穴を詰まらせる原因になることがあります。

マ行

毛孔(もうこう)とは、毛の出口にあたる部分で、皮膚の表面から見える開口部(小さな穴のように見える部分)を指しています。一般的に「毛穴」と呼ばれているのはこの毛孔部分のことです。

毛包(もうほう)とは、毛や毛根を取り囲む皮膚組織のことで、表皮から真皮までを貫いて存在しています。毛嚢(もうのう)とも呼ばれています。毛包は皮膚の内部で必ず皮脂腺とつながっていて、皮脂腺から出た皮脂は毛包を通って、肌の表面に広がります。毛包の種類は、太い毛が生える「終毛性毛包」、産毛が生える「軟毛性毛包」、そして皮脂腺が発達した「脂腺性毛包」の3つに分別されます。

毛穴の開き、汚れ、黒ずみなどあらゆる毛穴悩みを根本から改善するタカミクリニックの毛穴治療 毛穴の開き、汚れ、黒ずみなどあらゆる毛穴悩みを根本から改善するタカミクリニックの毛穴治療